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モップの精と二匹のアルマジロ 本格ミステリー (JOY NOVELS 「女性清掃人探偵キリコ」シリーズ)
著者 近藤 史恵 (著)
ぼく(大介)の妻は、清掃作業員として働くキリコだ。ある日キリコは見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれる。ところが思いがけない事故が発生して—。地味な妻と目が...
モップの精と二匹のアルマジロ 本格ミステリー (JOY NOVELS 「女性清掃人探偵キリコ」シリーズ)
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商品説明
ぼく(大介)の妻は、清掃作業員として働くキリコだ。ある日キリコは見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれる。ところが思いがけない事故が発生して—。地味な妻と目が覚めるほど美形の夫、どこか不釣り合いな夫婦に秘められた謎に、キリコ&大介の名コンビが迫る本格ミステリー。【「BOOK」データベースの商品解説】
女性清掃人探偵・キリコは、ある日見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれるが思いがけない事故が発生する。地味な妻と美形の夫、どこか不釣り合いな夫婦に秘められた謎とは…。『J−novel』連載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
近藤 史恵
- 略歴
- 〈近藤史恵〉1969年大阪生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒。鮎川哲也賞を受賞しデビュー。「サクリファイス」で大藪春彦賞を受賞。ほかの著書に「演じられた白い夜」など。
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このシリーズ最大の弱点は大介の魅力のなさではないかと思うんですがいかがでしょう。キリコにくらべてあまりにも影が薄い。芸能人なら離婚してます。ま、ヘラヘラしてれば、そんなことにはならないか。でも、夫婦ってバランスが必要なんです、それがとれないと心配ばかりして・・・
2011/12/22 19:21
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『天使はモップを持って』が2003年、『モップの魔女は呪文を知ってる』が2007年、そして今回が2011年、きっちり4年おきの出版です。几帳面というか、厳格というか・・・。ま、月刊誌に連載で、途中で落としたりしなければ、定期的に出版されるのは当たり前っちゃあ当たり前なんですが、でもこうしてみると感心します。出れば手を出す読者も律儀ではあるんですが・・・
で、この飯田貴子のカバー画、カシっとした線に特徴があって嫌いではありませんが、どちらかというと私はお話の流れからいっても、このシリーズは杉田比呂美の方が似合うんじゃないかな、なんて思います。本文カットもカバーと同じく飯田貴子、ブックデザインは人見祐介(P.D.Studio)と全二作と同じコンビ。全七章にあとがきという構成で、作品は月刊「J-novel」に’09年11月号から’10年6月号まで連載されたもの。
帯の言葉は
*
「サクリファイス」の著者が贈る、
ハートウォーミング・ミステリー
夫が記憶を喪失・・・
夫婦に愛はあるか?
大人気「女性清掃人探偵キリコ」シリーズ最新刊
*
カバー後の内容紹介は
*
女性清掃人探偵・
キリコと大介が迫る、
夫婦の絆。
ぼく(大介)の妻は、清掃作業員として働く
キリコだ。ある日キリコは見知らぬ女性から
「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれる。とこ
ろが思いがけない事故が発生して―――。地
味な妻と目が覚めるほど美形の夫、どこか不
釣り合いな夫婦に秘められた謎に、キリコ&
大介の名コンビが迫る本格ミステリー。
*
となっています。
主人公、というか探偵役は梶本キリコ、23歳。清掃作業の派遣会社の社員で、年齢より若く見られる可愛らしい女性です。大介と知り合って五年、結婚して三年以上経つというのですが、記憶力の落ちた私などは、あれ、結婚したの? なんて思ってしまいました。一時期、清掃作業員の仕事を辞めましたが、その後、復帰。三ヶ月前からアルティス日比谷というオフィスビルの清掃をしています。
で、キリコの旦那さんというのが梶本大介、読み直しましたが年齢はわかりませんでした。証券会社に勤務する会社員ですが、先月、系列の証券会社に出向を命じらたばかり。そのオフィスがあるのが、アルティス日比谷で、『天使はモップを持って』の時のように再びキリコと同じビルで働くことになっています。ちなみに、職場で大介の隣の席にいる二つ年下の、愛嬌のある顔をした女の子がふくちゃんこと福田です。
大介も知っている同じビルの有名人というのが越野友也、32歳。アルティス日比谷の21階にあるシステムキッチンメーカー・セキグチシステムキッチンで働いています。なんで評判かといえば、友也、男の大介がみても、納得するしかない超絶美形で、人柄も悪くありません。ということで、ビルではガスコンロ王子とよばれています。
とはいえ、友也は独身ではありません。彼には真琴という奥さんがいます。30代半ばくらいに見えるごく普通の女性で、あとでわかりますが、お見合いパーティで友也に見初められ、半年前に結婚したといいます。方や王子とまで騒がれるイケメン、方や年上風の普通の容姿の女性、これが御令嬢とでもいうならわかりますが、家庭もあたりまえ。そして、キリコが真琴から受けた依頼が発端となって話が動いていきます。
真琴の「なぜ自分が美形の夫に選ばれたんだろう?」という素朴な疑問が、キリコへの頼み事になっていくわけですが、ここはよくわかります。当人はともかく、周囲の人間は無責任にそういうことをいう。我が家でも、なんであの超絶美女の竹内結子が、家柄だけが取り柄としか思えない中村獅童と結婚したんだろう(結局、別れましたが)と今でも騒いでいるくらい。
そういう意味でも、納得できる話ではあるのですが、じゃあ、キリコと大介はお似合いかといえば、私としてはこっちだって不釣り合いだろ、って思います。ともかく、私が大介に魅力を感じることがない。西尾維新の『少女不十分』に登場する〈僕〉に似て、そこはかとなく漂う弱さ、というか優しさと優柔不断を混同したような性格が嫌いなので、やっぱりキリコは高校生卒業したばかりで独身、っていう設定のほうがいいな、なんて思ったりもします。
ま、これも前作を読み直して、二人の結婚への道筋をたどりなおせば、今の二人が一番自然、ということになるのでしょ。いやはや、記憶のことを考えると、4年に一冊のペースというのは、読者泣かせかな、なんて思ったりして・・・