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商品説明
明治生まれ、世界現役最高齢の指揮者として内外の尊敬を一身に集める朝比奈。半世紀に渡り雑誌・新聞に書き綴ってきた随筆の数々を収録。グレン・グールドや甘粕正彦らとの出会い、音楽論、こよなく愛する酒の話題等に触れる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
朝比奈 隆
- 略歴
- 〈朝比奈隆〉1908年東京生まれ。京都帝国大学法学部および文学部哲学科卒業。大阪フィルハーモニー交響楽団常任指揮者・音楽総監督。著書に「楽は堂に満ちて」など。
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紙の本
思わず話につり込まれて、「もっと詳しく聞かせて!」と言いたくなる。
2001/02/07 11:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:稲倉 達 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今なお現役の指揮者である朝比奈隆は1908年生まれ、カラヤンと同じ、ムラビンスキーより5歳下、バーンスタインより10歳上である。戦中は中国で欧米人奏者で構成された上海交響楽団やハルビン交響楽団を指揮し、戦後まもなく関西交響楽団(大阪フィルの前身)を結成、1953年には渡欧して現地オケを指揮、ベルリンで尊敬するフルトベングラーと対面している。
現在は、ベートーヴェンやブルックナーの演奏で、若いリスナーをも熱狂させるカリスマ的存在だ。本書はその著者が、生い立ちや指揮者生活の回想などを中心に、新聞・雑誌などに書き貯めてきた文章を集めたもの。語られることがそのまま歴史であり、興味が尽きない。ただ、欲張りな感想を言えば、収められた文がどれも短く、多くが数ページ、一番長い文章でも15ページだ。思わず話につり込まれて、「もっと詳しく聞かせて!」と言いたくなる。そのことと裏表かもしれぬが、マエストロの、無駄をそぎ落とし、書くべきことを選び抜いた美しい文章には瞠目する。こういう潔い文は、明治の人ならではないだろうか。
音楽だけでなく、酒や食がテーマになった随筆も集められており、なかには朝比奈流ボルチシの作り方のなんていうのもあって楽しい。