お酢料理 体がよろこぶから

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投稿者：赤毛の餡　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　酸っぱいのは苦手という人もいるけど、誰がなんといっても、お酢は健康にいい。だって、「食酢を毎日、１５ml以上摂取することで、血圧が低下したということが科学的に証明」されているんだから。
　私の知り合いで、脳内出血で入院していた人がいるんだけど、そういう人にとっては、お酢はそれ自体に降圧効果はあるし、塩を控えてもお酢を強くすれば味がはっきりする。ということで、病院食では頻繁に「お酢料理」にお目にかかったようだよ。もっとも、大きな声では言えないけど、その人、本来はお酢が苦手で、脳内出血で倒れる以前は敬遠していたようだね。倒れたのも、もしかしたら、それが一因なのかなあ。
　この他、お酢には「疲労回復」、「カルシウム摂取」、「食欲増進」、「ビタミンＣ摂取」、「ダイエット効果」もあるって書いてある。でも、それだと「食欲増進」と「ダイエット効果」は、相反するという疑問は湧かないかな。心配無用。「食欲増進」は「食欲不振」のときに「増進」させる効能だ。「ダイエット効果」はそれとは別に、摂りすぎた余分な栄養分の消化吸収を抑え、既に摂取したエネルギーの代謝を促進する効果なんだ。
　でも、そんなにいいことずくめで、本当に間違いないの？

　第一章　少量からはじめる美味しいお酢
　第二章　中量でじっくりお酢を味わう
　第三章　たっぷり多量のお酢を楽しむ

　レシピは各章の見出しに掲げられているように、使うお酢の量で分類してある。お酢の分量（４人前）が、第一章は〈〜大さじ２杯〉、第二章は〈大さじ３〜４杯〉、第三章は〈大さじ４杯以上〉、いくらか例外はあるけど、まあ、そんな見当だ。
　あえもの＝１５、漬けもの＝１１、煮もの＝９、揚げもの＝６、焼き・炒めもの＝１１、蒸しもの＝４、サラダ＝２４、スープ・ドリンク＝４、ごはん・麺・丼もの・パスタ＝７、その他＝７、合計で９８品目。お酢料理といったら、私なら真っ先に思い浮かぶ「キュウリもみ・三杯酢」がないのがちょっぴり不満だけど、「基本の三杯酢の作り方は載っているんだから、自分でわかるでしょ」、というところかしら。
　知る人ぞ知る「手作りチーズ」を作った。牛乳を温めながらお酢を加えて、分離するのを待つ、分離したら火を止めて布で漉す、それだけ。手順は簡単だ。でも、これもお酢料理っていってもいいのかなあ。だって、漉したらお酢の成分はどうなってしまうの。でも、出来上がりを試食してもらったみんなには「美味しい」って大好評だから、ま、いいか。
　その点「手羽先のお酢煮」は正真正銘のお酢料理だ。作り方は、塩、コショウをした手羽先を、深めのフライパンでしっかり焦げ目をつける。そしたら、大量のお酢を入れて、中火で汁気がなくなるまで煮切る。それで完成だ。お酢の分量は４人前で２カップ半（手羽先は１キロ）、それを「煮切る」んだから、“大いばり？”でしょう。気がついたら、私、酒の友になりそうなものばかり作っているみたいだね。