紙の本
薄い本の重い思い
2011/11/19 21:57
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:k0811 - この投稿者のレビュー一覧を見る
先月、YouTubeで児玉氏が国会で参考人として訴えている姿をみてから、内部被爆を真剣に考え、自分で調べるようになった。
セシウム、ヨウ素・・・、○ミリシーベル、基準値・・・どの言葉も、3.11からこれまでに初めて知った言葉で、どれもこれも意味することがわからないし、メディアの説明は腑に落ちない。気をつけるといっても、放射性物質は目・舌・鼻ではわからないし専用カウンターでなければ検出できない。でも気持ちがそわそわする。いったい何なんだ!!
なぜ、少しでも放射性物質を含んだ食べ物が危険なのか、危険があるから早急に食品の全量検査が必要だ、抜き打ち検査では十分ではない。エッセイに近い文体で説明している。タイトルは堅いが読みやすい。
相手を知って、対処と心構えをもつ。もう放射性物質と共存している。
3.11前の生活ではなじみのない話、でももう違う。村上春樹氏の1Q84・・・が浮かぶ。
一部、言葉と言葉をつなぐ知識が少し不足したが、さらっと読んだ。参考としてYoutubeにある児玉氏が出演されている番組で不足分を埋めることができた。
みんな大切。子供と妊婦はもっともっと大切
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頭の整理に良かった.
危惧していたとおり,健康被害が起こった場合においても『科学的に証明されていないで補償しません』という事態が起こる.
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YouTubeにアップされ大きな反響を呼んだ国会でのスピーチが全文採録されています.私も研究者の端くれとして使命感を持って取り組みたいと思います.
(1) 最新の技術を駆使した食品検査を
(2) 住宅の汚染を検査する“すぐやる課”を
(3) 自分達で緊急的除染をするときは土ぼこりに厳重注意
(4) 行政による長期的な除染は住民の同意のもとに
というのが本書の提言内容となります.これ以外にも重要事項が数多く散りばめられています.とりわけ専門家の役割について強く言及されている書です.
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疫学的に証明されなくても、因果関係が無いということが証明されたわけではない、極端な症例が最も重要な警報であると、著者は警告する。母乳中からのセシウム137の検出の問題に関し、低放射線量の被曝の影響についてもチェルノブイリの事例をあげ、汚染地の除染について具体的な対策を主張する。国民に本当のことを言う前に政治家や経済人になってしまった科学者では無く、危険な事を危険だと言う専門家の矜持を捨てなかった一人の科学者の勇気と行動が本になった。
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2011/9/11 Amazonより届く。
2011/9/11〜9/15
東京大学アイソトープセンター長である児玉教授が、7月27日の衆議院厚生労働委員会での全発言を含む現在の日本に突きつけられている放射性物質の脅威についてまとめられた本。委員会での涙ながらの発言はYou Tubeでも、もの凄い閲覧数をカウントしている。
ここには、真の科学者がいる。全国民必読の書である。
しかしこれだけの危険性が指摘されているにもかかわらず、未だほとんど有効な対策を政府が立てられないのは、重大な国家の犯罪であろう。
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7月27日の衆議院厚生労働委員会において、渾身の力をこめて、政治家の無策と、今後の福島での除染についての提言をしていた、東大アイソトープ総合センター長の児島氏による著作。厚生労働委員会での発言、その後のQ&A、配布資料の再収録。また、チェルノブイリ事故後20年にわたって継続的に行われた調査の結果判明したセシウム137の長期内部被爆による膀胱炎のメカニズムも詳述。専門的な内容だが、非常にわかりやすい。良書。
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まだ何も終わってないことを痛感する。専門的な内容も多いが今後長くつきあわなければならなくなった放射性物質について整理できる。専門家というもののあるべき姿についても共感した。
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「私は国に満身の怒りを表明します」
「7万人が自宅を離れてさまよっているときに、国会は一体、何をやっているのですか!」
福島原発事故では、広島原爆20個分以上の放射性物質が放出された。国が「測定と除染」に今すぐ全力を挙げなければ、子どもと妊婦を守れない。
YouTubeで100万回以上も再生されて大きな反響を呼んだ、正義の科学者による魂の国会スピーチを完全採録。
さらに
■国会でのスピーチに寄せられた疑問・批判への回答
■ヨウ素被曝と子どもの甲状腺がんの因果関係の立証には長い年月がかかることを、今から2年前にすでに警告していた論考
■国会出席を決断するにいたった南相馬でのある1日について書き下ろした「私はなぜ国会へ行ったか」
を加えての緊急出版!
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一月ほど前、facebookでのシェアなどで知り、
YouTubeなどでも確認して、、愕然としたスピーチが一冊の本になりました。
参考:http://www.youtube.com/watch?v=O9sTLQSZfwo
一見冷静に見える中に、とても真摯な怒りを感じ取りましたが、、
それがそのままテキストでも表現されています。
- 7万人の人が自宅を離れてさまよっているときに、国会は一体何をやっているのですか
多くは語りますまい、全てはこの一言に集約されています。
専門家とは、科学者とは、正しくこうあるべきか、と。
- 被災者の立証は不可能である
正鵠でしょうて、、”想像力”を持ち得ない人間がトップに立つと、
ここまで悲劇を招くのか、そう感じざる得ない、、昨今の流れです。
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国や東電を批判している有名どころの科学者や医者の本を何冊か読んだけど、この本はそれらの人たちと少し違った趣がある。
”人が汚したものなら、人がきれいにできないわけがない。そのために全力を尽くすのがわれわれ科学者の責任である”p.136
「今日本が持っている科学技術の力を結集して除染につとめ、日本の国土を元に戻そう!」という強い気迫が伝わってきて、読んでいるこちらも前向きになれる。
まだ読んでいない人には、ぜひおすすめしたい。日本にこんなに熱く、立派な科学者がいるんだ!
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大反響だった東大児玉先生の国会スピーチ。悪魔の証明というか、どのくらいなら安全とか、そういうことじゃないんだ!という強い怒り。Webにも動画や書き起こしがあるが、冷静に文章で読み直すと改めて科学者としての責任感の高さを感じる。
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素人でも非常に分かりやすく読みやすい。
内容などは他の方にまかせるが、
東日本大震災では悲しく、絶望の思いもしたが、
日本には児玉先生のように、正義感に満ち溢れた
立派な人がいると知り、それは気持ちの上でも救いのように思える。
先生の人間性に感動する。
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YouTubeで国会の参考人としての意見説明を見た。本を読んでしろとなりにも理解できた。国会での発言。専門家とはこの人だと思った。
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衆議院厚生労働委員会の発言で、国民を感動させた児玉龍彦氏の著作である。委員会の発言内容と説明用資料はもちろん収録されているが、それ以外にもチェルノブイリにおける甲状腺がんや膀胱炎にかんする調査結果が含まれている。
放射能被曝に閾値があるのかという問題については、この本を読む限りでは少量でも害があることが理解できる。遺伝子の一部が傷つくことにより、将来がんが発生しやすくなることがチェルノブイリの甲状腺癌の研究からわかってきた。
福島ではヨウ素による被害はそれほどひどくなさそうであるが、セシウム137による汚染が長期にわたって発生した場合どのような被害が引き起こされるか想像できない。特に、内部被曝を抑えることが重要で、そのためには食品検査を効率的に行う体制の確立と除染が重要だ。
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東大先端科学技術研究センター教授、アイソトープ総合センター長による著作。衆議院厚生労働委員会に参考人として出席し、一躍に有名になった。東大教授=御用学者のようなイメージを持っている人がいるかもしれないが、これまでの限られたデータや、南相馬で自身(のグループ)が除染作業を行った時のデータから、科学的に考え、説明しようとする姿勢は好感が持てる。放射性物質が平均的に低い濃度でも、様々な臓器で濃縮することにより被害が起こる可能性を指摘している。原発事故関係の本では読むべきものの一つと思われる。