紙の本
無条件でのつながり、家族
2015/08/25 10:59
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
高倉陽鞠の命を助けるのに必要な、ペンギン帽子が示すピングドラムを手に入れるため、それに関係するという荻野目苹果に付き添う高倉晶馬。その苹果は、亡くなった姉・桃果の日記に書かれていた未来を実現すべく、晶馬たちの担任である多蕗桂樹と結ばれるように画策していた。
しかし、自分自身を捨て姉になりきろうと行動する苹果に対し、晶馬は苛立ちを隠せずに厳しい言葉を投げつける。それにショックを受けた苹果はふらふらと道路へ飛び出してしまい、結果、それを助けようとした晶馬は怪我をし、一方、日記の半分も何者かに奪われてしまった。
高倉冠葉と夏芽真砂子の関係、時籠ゆりと桃果の関係、全ての謎は16年前の出来事につながっている。その運命に翻弄される、様々な人と人の結びつき。それは血縁であったり、友人であったり、恋人であったり、仇であったり。失われた過去を取り戻すため、未来を質に入れたかのように行動する人々にとって、その関係はとても重要なのだ。
TVアニメ「輪るピングドラム」の原作本。第10話~第18話に相当する内容と思われる。アニメで描写された場面もあれば、省略された場面もあり、地の文があるおかげでキャラクターの行動背景がよく分かる。
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幾原監督はピングドラムを“家族”の物語だと言っていたけれど、中巻は家族という繋がりの理不尽な面が強調されていて読んでいて悲しい気持ちになってしまった。多蕗、ゆり、真砂子はハッピーエンドを迎えられるのか?特に多蕗とゆりは、しあわせに至る最も重要な人物を失ってしまっているわけだけど・・・しあわせな結末を望まずにはいられない。
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先の読めないストーリー、ピングドラムはまだ何かわからず、登場人物それぞれのストーリーが複雑に絡みあう。みんながハッピーエンドで終わるのか?
アニメの派手なビジュアルを見ていると、少し物足りなく感じる。
話数でいうと、17,18話当たりまでの内容。
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ひたすら「うわああああああああああああああああ」って悲鳴を上げていた。つらい……
苹果ちゃんが大好きになる!苹果ちゃんかわいい!!晶ちゃんのそばにいてあげてほしい……
誰か冠ちゃんを……冠ちゃんを……
映像で見るのが楽しみ。
一人称、三人称が入り乱れててときどき混乱した。
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続きが気になりすぎる!!
相変わらず展開が全く予測できないため、アニメが毎回楽しみ。小説版はアニメでは表現しにくいキャラクターの心の中まで繊細に描かれているのが良いですね。
早く続きが読みたいです。
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アニメにグイグイ引き込まれていたのに、何が起こるか分からない、どこへゆくのかも良く分からないので感想を書けずにいた、「輪るピングドラム」。
小説版の中巻を読んだら色々と整理がついたり、素直に面白いと思ったので、ややとりとめもないけれど雑感をまとめておく。
受け取る人によって、映像の方が瞬間的にピンとくる人と、文字の方が飲み込み易い人が居て、僕は断然後者である。けれども、上巻を読んだ時には余り新しい情報を感じなかった。アニメ版で表現されている事が、過不足無く文字になっただけに感じた。
中巻は違う。僕には映像から読み取れなかった内容が多かった。文字派の人は中巻を読む価値が多いにあろう。
以下、僕にとっては新しい発見だったこと。
ひとつ。冠葉の(陽毬への)気持ち。ひとつ。苹果の(周囲への)気持ち。ひとつ。「何者にもなれない」存在に対する理解。
以下、長文&ネタバレありのレビューはブログにて公開しています。
http://tk2to.blogspot.com/2011/11/blog-post_13.html
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物語の背景の大部分が本放送で明かされているおかげで、アニメ初見時とはかなり違う印象を受けた。もちろん媒体の違いに依る部分も大きいのだろうけど。特に夏芽関係の話は冠葉との関係を知った上で見るとガラリと見方が変わってしまったなぁ。
プリクリにサネトシ、マリオさんに組織、謎と伏線がまだ大量に残っているけど本当に残り話数で終わるんだろうか…
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アニメがすごく好きで、店頭で見かけて思わず買ってしまったのですが、よかったです。これぞ原作という感じで忠実に再現されていたのですらすらと読んでしまいました。ただアニメと違ってそれぞれの(とくに晶馬の)心情がわかるので多蕗の復讐のシーンなどはとてもわかりやすかったです。
下巻に期待大。
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C0093 苹果の恋愛感情は、アニメだと気づきませんでした。荻窪線沿線でまとめてくるかと思ったのですが、温泉を出してきました。視覚効果と音楽を抜くとここまで印象が変わるものなのですね。
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表紙の印象から「晶馬のブラックな一面があらわれるとか……!」とドキドキしたけどそんなこともなかった(良い意味で)。
アニメより各キャラクターの心情が細やかに書かれているので、そこが補われる感じ。台詞もところどころ違うし。
アニメの18TH STATIONの最後の苹果ちゃんの台詞は、小説の方が好きだな。
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アニメがものすごく好きだったので読んでいるわけですけど
すごくいい補完だなぁという感じです。
アニメはドタバタでテンポ命であんまり皆の心の内が見えないんだけど
これを読むと何を考えてたかがわかって
あああ・・;ω;
と思うことがしばしば。
今回の、地下鉄でのしょうまくんとりんごちゃんのやりとり、
しょうまくんがりんごちゃんの想いを悟るところ、
ヤバかった。泣くかと思いました。
下巻いつ出るのかなー、楽しみ。
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やっと中巻。そろそろ話がわからなくなってきました。表紙のレインボー箔がイラストの雰囲気に合っていて素敵。それにしてもやはりこの視点切り替えの気にならなさは凄い。晶馬の一人称をうまく混ぜているからでしょうか。
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「だって、時籠さんて、とってもきれいだから」
桃果側、ゆりタ蕗回。キーキャラクターが桃果(日記)なのでそうなるんだけど、もういない桃果がすごい影響力をもっているなあ。とにかくみんな過去にあるものにずっと引きずられて今ピングドラムを巡って争っているのが悲しい。過去激重奴。晶馬の性根がどうしてもいい奴で、とにかく読んでいて救い。登場人物が増えてきて場面転換が沢山あるけど、それぞれに決め台詞があるので分かりやすい。すごいな。
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もしかしたら、罰というのは一生ついて回るものなのかもしれない。僕らに平穏など、二度と訪れないのかもしれない。だとしたら、どうしてこんなに走りまわって、傷ついて、泣いたり叫んだりしなければならないのだろう。何もかも、「運命」という言葉ひとつで、こころの中を整理するのには、もう、疲れてしまった。
(P.265)
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亡き姉、桃果が遺した“日記”に記された計画を実行しようと暴走する苹果。
しかし、“日記”の半分が、何者かによって奪われてしまう。
苹果はピングドラムを失った。冠葉と晶馬もまた。
誰も己の運命からは逃れられず、自らの手でレールを切り替えることもできない。
運命の至る場所からきたプリンセスが去り、そして再び、陽毬に死が。
これが逃れたかった運命。これが罰。
すべては16年前のあの日に還る。
16年前の春の朝。運命の子供たちと称される彼らは、まだひとりも、互いの存在や、慈しんだり傷つけあったりする人間たちの生きる姿について考えてはいなかった――。
大切な家族。大好きだったあの子。愛された日々。
失ってしまったものをもう一度取り戻すために、運命を、世界そのものを変えようと奔走する少年少女を描く運命の物語。