紙の本
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2022/11/07 23:07
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田マハさんの美術紀行。モネやアンリ・ルソーなど18人の画家と作品が紹介されています。表紙はルネ・マグリットの「王様の美術館」。
日本の美術館所蔵の作品中心というのがポイントです。
興味深く読みましたが、やや詠嘆におもむき過ぎている感がありました。
紙の本
美術館へ行きたくなる
2023/01/11 15:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美術館は好きだけど、どう感じるべきなのか?どこを見たらいいのか?と思うが、そんなに難しく考えなくていいんだなと思える。
逆にアーティストのエピソードを読んで今までより興味をもてることも。
どんどん美術館で直接的作品を見てみたいと思った。
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9冊目の原田マハさん。なんと私の大好きなルネ・マグリットの作品が表紙を飾っているじゃないですか!これは読まねば。
「日本は世界的に見ても美術館大国」なんだそうです。この本はマハさんが日本全国の美術館を巡り、11の美術館から見るべき18の至宝を厳選して解説してくださっています。
マグリットはもちろん、ミレー、モネ、セザンヌ、ルソー、クリムト、ダリ、ウォーホル、東山魁夷、草間彌生などなど…。
作品はもちろんカラーで紹介されていて、解説の内容も程よい長さでわかりやすく、どれも興味深い内容でした。
マグリットの作品は横浜美術館の《王様の美術館》が紹介されていました。もちろんこの作品も良いのですが、もし私が日本で見られるマグリットの作品をお勧めするとしたら…宇都宮美術館の《大家族》です。私が中学2年生の時に美術の教科書で初めて出会って一目で魅了された作品です。宇都宮美術館は美術館自体もとても素敵で大好きです。横浜美術館のブロンズ像《レカミエ夫人》も、作品としてもおもしろいしマグリットの珍しい立体作品が間近で見られてお勧めです。
プールの作品で有名な金沢21世紀美術館…2年半前に行く予定だったんですが、コロナが流行り始めてしまいキャンセルしてそのままになってます。改めてぜひ行きたい。あと長野県立美術館の東山魁夷館も、そういえば昔、友だちと善光寺まで行って、泣く泣く美術館を素通りした記憶が…こちらもぜひ行きたいです。
***
「誰にも見られないアートは、アートではなくなってしまう。そのためにもアートに会いに行き、作品にコンタクトしていただきたいと思います」(3頁)
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マハさんのアートに対する愛がつまってる本です。
読み終わると「今日は原田マハ美術館に行ってきたよ」と言いたくなるような一冊です。
展覧会の音声ガイドより、アートに隣接しているようなマハさんの言葉。
この本はとても面白く心に響くアートの見方が書かれています。
マハさんが18名のアーティストとコンタクトしてどのようなメッセージを受取ったかが描かれています。
例えばマハさんが一番の親友と呼ぶアンリ・ルソーとコンタクトしてマハさんは「夢を見る。夢を生きる。」というメッセージを受取ったそうです。
この本の中で私が単独で展覧会を見たことがあるのは、まずグスタフ・クリムト。
大学生の時に同級生らと(私は芸術学科で美術を学ぶ学生だったのです)観に行ったのを思い出し、クリムトの美しさには、惚れ惚れし直しました。
大学生の時よりより美しくみえる気がしました。
マハさんはクリムトとコンタクトして「<強い>は<美しい>の同義語であるという」メッセージを受取ったそうです。
東山魁夷は小学生の時親に連れられて展覧会を観た覚えがあります。親は「有名な画家なんだよ」と言っていましたが、青い色と馬が好きな画家で淋しい感じがすると思ったのを覚えています。
今、見ると、やはり美しい以外の何ものでもありません。
私は子どもの頃絵の好きな子どもでしたが、鑑識眼というのは大人になってからのほうがより高くなるような気がしました。
東山魁夷の複雑な青色は「東山ブルー」と呼ばれていると知り、川端康成との交流なども、興味深く読みました。
マハさん楽しい鑑賞時間をありがとうございます。
以下この本に載っている18人と作品名。
ジャン=フランソワ・ミレー
<種をまく人>
ギュスターヴ・クールベ
<波>
シャルル=フランソワ・ドービニー
<オワーズ河の夏の朝>
クロード・モネ
<アヴァルの門>
ポール・セザンヌ
<ガルダンヌから見たサント=ヴィクトワール山>
アンリ・ルソー
<第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神>
グスタフ・クリムト
<人生は戦いなり(黄金の騎士)>
エゴン・シーレ
<カール・グリュンヴァルトの肖像>
サルバドール・ダリ
<ポルト・リガトの聖母>
アンディ・ウォーホル
<エルヴィス>
ルネ・マグリット
<王様の美術館>
萬鉄五郎
<裸体美人>
小磯良平
<洋裁する女達>
白髪一雄
<天満星ぜん公>
フロリアン・クラール
<アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3>
レアンドロ・エルリッヒ
<スイミング・プール>
草間彌生
<大いなる巨大な南瓜>
※以上18名のこの作品はすべて日本の各地の美術館に所蔵されているものです。美術館名は省略しました。
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美術の知識はないけど、美術館大好き、絵を見るのが大好きな私ですが、そんな絵画好きになったきっかけは、原田マハさんのモネやゴッホ、ピカソの小説からでした。
そうか。有名で常識みたいに私たちに居座る絵画も作者がいて、その作者にはドラマがあるんだという当たり前のことに気付かされたら、絵を見る楽しさが180度変わったと言いたいくらい違うものになりました。
それからは美術館の虜です。
そんな私にぴったりな本でした。
今まで知らなかった画家を知り、美術館で会いたくなります。
原田マハさんは私の世界を広げてくれた作家さんです。
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日本各地の美術館で筆者が美術作品に触れる。「鑑賞術」と言っても難しいものではなく、筆者が感じたことが素直に書かれている。
作品に触れるとき、その作品の説明を読むことも面白いが、まずは何の予備知識も仕入れずに作品を感じること。これが大切だと思った。
人それぞれ作品に対する感じ方があって面白いが、たいていの人はひとつの作品から多くの言葉を語らない。(語ることができない。)筆者のように熱き言葉で作品の素晴らしさをあらわせるのは羨ましい。
いろんな作品が紹介されるのだが、私の好きなダリを取り上げてくれたのが嬉しい。諸橋近代美術館に筆者が足を運んでくれることを願う。
なぜダリに心惹かれるのだろうか。彼の生き方(作品)がかっこいいからだというシンプルな結論に辿り着いた。
なんとなくだが、筆者のアンリ・ルソーへの愛はやはり抜きん出ていると思う。楽園のカンヴァス、再読したくなった。
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マハさんが18人のアートとコンタクトして受け取ったメッセージが書かれています。
知らなかったアーティストやアートもあり、興味深かったです。
全国の美術館巡り、したいなあ。
マハさんのアート愛はこの18人に限らないでしょうから、シリーズ化されるでしょう。次作も期待します。
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原田さんの美術に対する思いは分かったが、どの作品に対する解説が薄くて印象に残らず。小学生向けの文章に感じた。
コンタクトという言葉を連発していたが自分には違和感を感じた。
レベルが違うが高階秀爾さんの本と比べると内容が希薄でに少し退屈に感じた。
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一言結論:
絵画って何が面白いの?という人に著者なりの楽しみ方をレクチャーしてくれる具体性のある本。感性の違いに敏感なら参考程度かも。
感想:
見たままの分かりやすいものが溢れる世の中で、絵画とかアートは楽しみ方が分からなければ意味を成さない時代になっています。この本のように、絵画をどう考えるか、そこからどんなメッセージを読み取れるのか、著者の主観ではあるものの一例を見せてくれることには大いに価値があると思います。抽象的でなく、実際に1枚1枚の絵を対象にしてくれるのでプロセスが具体的です。
一方、ある程度絵画の楽しみ方を知っている人にとってはこれはあくまで著者の見方だなあという印象になるかと思います。もちろんアート鑑賞とはそういうものなのですが…。個人的にはもう少し客観的な面としてどんな情報を得ると良いのか、例えば技法や時代背景などからの視点を解説して欲しかったです。しかしこれは著者がアートを語るテレビ番組を文字起こししたものだそうなので仕方ないかもしれません。
ただ表紙がマグリットの時点でこの本は勝ちです。
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作品毎に分かれているのでじっくりと、1章ずつ読み進めて、読み終えたときは終わってしまった〜という感覚でした。もっと色々紹介していただきたいです!(なので、他の作品も読んでみようと思います!)
美術館に行く前や、行った後に読み返したい本です。見たことのある作品の章では、美術館に再訪したくなりました。
美術館の建物について、あまり気にしたことがなかったので、今後は建物も含めて鑑賞してみたいと思いました。
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マハさんの絵画愛に溢れた名画鑑賞術。高尚な解説やアーティストの来歴なんて糞食らえ、絵画と対峙してどれだけ感じるかがすべてだと喝破する。日本の美術館収蔵作品を紹介し、誰でも身近に鑑賞できるところから攻めているのがニクい。やはり初の長編小説の題材にしたアンリ・ルソーには一際の愛を感じる。「楽園のカンヴァス」がなければルソーを知ることもなかったなあ。是非その愛をもって次は東山魁夷作品での小説を書いてもらいたいなあ。
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さすがにアートに詳しい作者の世界を知る事ができる。作者の代表的な作品は知ってても、他の作品は中々知る事が無いので、こういう本で色々と説明を聞きながら知る事が出来るのはとても良い。
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日本の美術館にある名画を、原田さんが訪ね、製作当時の作者の思いやその絵(アート作品)との付き合い方を解説してくれるもの。日本にもこんなに素晴らしい絵画がたくさんあるということと、美術館そのものや、展示室までのアプローチも楽しめるんだということを知った。たいてい県庁所在地には美術館があるので、出張ついでにぜひ寄ってみよう。あと、「アートは見られて初めて昨品になる」というのは、当たり前だけど大切。僕が見なければ、アート作品たり得ないということで、気負うことなく楽しもう。
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日本の美術館が所蔵している作品と作者に焦点をあてて紹介してくれている本
現代アートは自由に見れるからいいとして、それ以前の作品は見方が分かっていないと楽しみ方がよく分からないから難しいと感じていた。
本書は、作品を作った時分のアーティストの心情まで考えて鑑賞するという、まさに私が考えていた鑑賞方法を紹介している。
そこまで調べないといけないのか、と思うくらい難しいが、同時に画家との繋がりや、その時代背景を知ることにより、作品の見方が変わるのは面白いとも思う。
余力があれば、その域まで行きたいけれど、はたしていつになることやら…
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私は美術館に行く際には事前にその画家の下調べをしたり、背景を知ったりある程度の知識を入れた上で行き、音声解説も聴きながら見る。
それはそれで楽しいけれどもこの本はマハさんがアートとコンタクトし(実際の画家とコンタクトではない)、自分なりにどう思ったのか、感じるものはどういう感情だったのかを綺麗な言葉で紡いでくれています。
アートは向こう側が発信しているから私たちが受信すればいい。それだけでいい、深読みや解説、知識の埋め合わせは後でいいと思わせてくれる一冊。
美術館に行きたくなったな〜日本にも珠玉の作品が多数存在するね〜!