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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2011.11
- 出版社: 河出書房新社
- サイズ:21cm/235p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-309-97764-5
紙の本
追悼小松左京 日本・未来・文学、そしてSF (KAWADE夢ムック)
今、日本人がするべき箴言を作品に散りばめて、天寿を全うした小松左京。「日本沈没」の創作メモや、著作集未収録の講演のほか、小松左京を追悼するエッセイ、対談、論考などを収録。...
追悼小松左京 日本・未来・文学、そしてSF (KAWADE夢ムック)
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商品説明
今、日本人がするべき箴言を作品に散りばめて、天寿を全うした小松左京。「日本沈没」の創作メモや、著作集未収録の講演のほか、小松左京を追悼するエッセイ、対談、論考などを収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
小松左京アルバム | 1−4 | |
---|---|---|
『日本沈没』創作メモ | 10−17 | |
開高健への手紙 | 88−89 |
関連キーワード
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紙の本
日本SFそのものだった小松左京の目指していた文学を知る1冊
2013/01/02 19:21
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
2011年7月26日に亡くなった小松左京の追悼本。
同時期に別の追悼本も刊行されていますが、こちらは『KAWADE夢ムック 文藝別冊』シリーズの1冊でもあり、比較的評論や評論的座談会が多く収められています。それぞれで語っている人たちの言葉から、小松左京がSFという手法を用いながら何を目指していたのか、何ができたのか、何ができていなかったのかが何となくわかってくるような気がします。
しかし、小松左京が目指していたものが何かを一番端的に表現していたのは、本書に収められている1986年2月22日に京都社会教育総合センター開催「第二回想像的市民大学」での講演録かもしれません。話言葉でもあり、比較的わかりやすい言葉で、小松左京の考える文学の役割が語られていますし、なぜ文学を目指したのか、何が影響していたのかなども語られています。この講演録だけでも、この本を読む価値があり、小松左京の目指したSFを知ることができるものだと思います。
また、あのベストセラー『日本沈没』の構想メモも収められており、ほんの一部ではありますが、小松左京があの小説の中で何を語ろうとしていたのかの一端を垣間見ることができます。
こうした追悼本を読むにつけ、小松左京がいかに日本SFそのものであったのかを再認識しましたし、私が今まで知っていた小松左京がいかにその一部分だけだったのかも思い知らされました。
今頃そのようなことを感じていても仕方がないのですが、改めて小松作品を読みなおしてみたくなりました。