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紙の本
埋れ木 (河出文庫)
著者 吉田 健一 (著)
生誕100年をむかえる「最後の文士」吉田健一が遺した最後の長篇小説作品。無為な日々を送る主人公が友人たちと時に飲み、語らいながら、急激に変貌していく東京を彷徨う。「ただ生...
埋れ木 (河出文庫)
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商品説明
生誕100年をむかえる「最後の文士」吉田健一が遺した最後の長篇小説作品。無為な日々を送る主人公が友人たちと時に飲み、語らいながら、急激に変貌していく東京を彷徨う。「ただ生きていればいいのさ、」と、自分に対して自分を偽ることなく、自在にして豊穣な言葉の彼方に生と時代への冷徹な眼差しがさえわたる、比類なき魅力をたたえた吉田文学の到達点。高く評価されてきた名品をはじめて文庫化。【「BOOK」データベースの商品解説】
無為な日々を送る主人公が、友人たちと時に飲み、語らいながら、急激に変貌していく東京を彷徨う。自在にして豊穣な言葉の彼方に生と時代への冷徹なまなざしがさえわたる、吉田文学の到達点。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
吉田 健一
- 略歴
- 1912年東京都生まれ。作家・批評家。随筆や翻訳などでも幅広く活躍。おもな著書に、評論『文学の楽しみ』『ヨオロッパの世紀末』『時間』や、小説『金沢』『絵空ごと』『東京の昔』、随筆『私の食物誌』など。
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紙の本
大正から昭和にかけて活躍された吉田健一氏の最後の長編小説です!
2020/06/24 11:24
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、大正から昭和にかけて文芸評論家、英文学翻訳家、また小説家として活躍された吉田健一氏の最後の長編小説です。同書では、いつものように大きな出来事が起きることもなく、しかし日々の移ろい、一日の移ろい、午後の移ろいがゆっくりとしっかりと語られていきます。同書には、「日差しが変って昼が午後になるのは眼に映る限りのものが昼から午後に映るのでその光を受けた一つの事件もその時間の経過によって人間の世間に起った一つの出来事と呼んで構わない性格を帯びる。もし時間が凡てを運び去るものならばそこに凡てがなくてはならない」、さらに「又一日は24時間でなくて朝から日が廻って、或は曇った空の光が変って午後の世界が生じ、これが暮れて夜が来てそれが再び白み始めるのが、又それを意識して精神が働くのが一日である」と語られています。こうした吉田氏の文章に触れると、凛として朗々たる気分になれます。ぜひ、一度、読んでみてください。