「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
農耕民族にとって雨乞いは死活問題であり、その最終手段として、供犠の折に牛馬の首が斬られ、滝壺に落とされた。そして、その役目を多く被差別民が担った。各地にその風習の跡と意味を探る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
筒井 功
- 略歴
- 〈筒井功〉1944年高知市生まれ。民俗研究者。元・共同通信社記者。正史に登場しない非定住民の生態や民俗の調査取材を続ける。第20回旅の文化賞受賞。著書に「サンカの起源」「ウナギと日本人」他。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
タイトル的に初心者は手に取りづらいと思いますが、図書館などで見かけたら手を出して欲しい。
2023/08/04 17:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
雨乞いの儀式の古層を掘り返す。
農業の命である水。今だってそうなのだが、天候に大きく左右される。
日照りが続いた時にできることといえば神頼みである。
いくつかある雨乞いの儀式の中で、とりわけ重たいのが、牛や馬、犬などを捧げた儀式。
本書は、地名や、聞き取りなどを手掛かりに、全国的(北海道・沖縄・奄美を除く)に行われていたらしい、儀礼に迫っていく。
著者はアイヌについての研究もしてるようだが、アイヌ・沖縄・奄美系は農耕民ではないから、気象的にも文化が違うから、雨乞いの儀式がないのだろうか。
本書は副題から分かるように、差別についての本でもある、このことが、江戸時代に制度化された構造的差別の存在が、アイヌや、沖縄・奄美と、儀礼の違いを生んだのかもしれない。
巻末に世界の雨乞い、生贄の祭儀を、『金枝篇』『河童駒引考』などでざっと攫ってる。
まず文章が読みやすい。
作者は、もともとジャーナリストであったらしい。
河出書房新社ってことで、学術書的なものではないのだろうが、民俗学初心者も、ぐっと引き込まれるのではないか。
謎解きを追っていくことは推理小説やSFで味合う興奮と似たようなものだとおもう。