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商品説明
鋳鉄からアルミニウムまで、メタルによる近代建築史の集大成。材料と構法からエネルギー設備、建築類型から形態と空間に至る総合的な建築思想を解析し、21世紀の建築を見据えたサステイナブル・デザインを提唱する。【「TRC MARC」の商品解説】
技術史から見たモダニズム建築。材料と構法からエネルギー設備、建築類型から形態と空間に至る、総合的な建築デザイン思想を解析。
メタル建築とは、金属を積極的にデザインにとり入れた建築のことをいう。近代建築を生み出した材料はコンクリート、鉄、ガラスだといわれているが、本論ではそのうちの鉄に焦点を当てることになる。メタル建築の主流が鉄骨建築であることはいうまでもない。しかし鉄には鋳鉄、錬鉄、鋼鉄、高張力鋼などさまざまな種類があるし、鉄以外にもアルミニウム、亜鉛、鉛、錫、チタンといった金属が建築材料として使われている。さらに近代建築では金属は主構造だけでなく内外装仕上げ、建具、設備機械類にも使われてきた。本論ではメタル建築をそうした多様な金属を使った建築の総称としてとらえることにする。……
モダニズムの建築デザインがテクノロジーや機能に表現の根拠を求めたのは、それまでの建築が様式によってがんじがらめになっていたからだった。しかしモダニズムの建築デザインは形態システムそのものを捨てたわけではない。それは意識の上のテクノロジーと機能に隠れて、機械のイメージとなって無意識のなかに忍び込んだ。形態システムをはっきりと意識化したコルビュジエはその意味でモダニズムを超えている。
イズムはいつも意識の上にあるものだけにとらわれる。そしてその反動が意識の否定となって現れる。それがインダストリアル・ヴァナキュラー礼賛である。しかし意識を否定してもテクノロジー自体が透明になるわけではない。抑圧された形態システムは無意識のイメージとなって表現の隙間に滑り込んでくる。それによって生み出されるのはテクノロジーと機能の露出ではなく、むしろその神秘化と曖昧化である。【商品解説】
目次
- 序章 建築の四層構造──メタル建築を総合的にとらえるマトリクス
- 建築をとらえる四つの視点/コンピュータモデルと頭脳モデル/四層構造と建築技術/四層構造の相互関係/四層構造のマトリクス
- 第一章 技術の世紀末
- 『建築の世紀末』を建築技術史として読む/職能としての建築家の誕生/合理主義・機能主義・技術主義/アーツ・アンド・クラフツ運動とアール・ヌーヴォー/鉄骨造の出現と非物質化/近代建築運動
- 第二章 一九世紀──芸術から技術へ
- 鋳鉄柱の可能性/社会階級と技術/技術と芸術/新しい機能/植民地建築と工業部品化/クリスタル・パレス/新しい空間体験/鉄骨構造のための建築理論/非物質化
- 第三章 モダニズム建築運動──技術の建築化
著者紹介
難波 和彦
- 略歴
- 〈難波和彦〉1947年大阪生まれ。東京大学大学院博士課程修了。工学博士。建築家、東京大学名誉教授。難波和彦+界工作舎代表。主著に「戦後モダニズム建築の極北」「新しい住宅の世界」など。
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