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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.6
- 出版社: 朝日出版社
- サイズ:19cm/268p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-255-00153-7
紙の本
調理場という戦場 「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (ほぼ日ブックス)
著者 斉須 政雄 (著),木村 俊介 (聞き手),糸井 重里 (監修)
ほんとうは人間の生き方から出るダシが「いちばんおいしいもの」なのです−。日本のフレンチレストラン最高峰「コート・ドール」オーナーシェフが、全身でつかみとってきた経験を語る...
調理場という戦場 「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (ほぼ日ブックス)
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商品説明
ほんとうは人間の生き方から出るダシが「いちばんおいしいもの」なのです−。日本のフレンチレストラン最高峰「コート・ドール」オーナーシェフが、全身でつかみとってきた経験を語る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
斉須 政雄
- 略歴
- 〈斉須〉1950年生まれ。73年渡仏、フランス料理界に12年身を置く。86年「コート・ドール」の料理長に就任、92年からオーナー・シェフとして活躍。
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書店員レビュー
この本にはいつも心を...
ジュンク堂書店鹿児島店さん
この本にはいつも心を熱くさせてもらえる!!
どうでもいいことにとらわれている時間は
私たちにはないのだよ!
社会担当ABC
紙の本
励まされる強い言葉
2002/07/13 17:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:HRKN - この投稿者のレビュー一覧を見る
同時期に出た「海馬」と併せて読んだ。「海馬」は、対談する二人が面白い言葉を述べてそれに感動し合い、そして読者を励ましていくような内容。人生捨てたものではないと改めて考え直したところだ。
だがこの「調理場という戦場」、これは厳しい。「海馬」は理論的で優しく静かな励ましであったが、こちらは常に叱咤されているような印象である。決して愉快な内容ではなく、緊張が解けない。私に欠けている物事への対し方が、これでもかこれでもかと提示し続けられる。時に、その強い生き方に気圧されそうだ。だが独善的では無く、読み進めるうちにその緊張が心地良く思えてくる。読み終わった今、気持ちに重いものが残ったような感じである。
非凡で在り続けるためには、平凡なことを繰り返すことが一番近道なのだろうか。目の前のどんな些末なことも疎かにせず、進み続けるスタンス。私の心に深く深く叩き込まれてしまった気がしている。
紙の本
純粋さ、激しさ、強さのミックスされたソース
2002/08/15 13:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:波風立 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本中のグルメをうならせる日本でトップクラスのフレンチ・レストラン「コート・ドール」のオーナー・シェフ、斉須政雄さんの語りによるフランスでの修業記であり、仕事論だが、見事な人生論にもなっているのが魅力。愚直なほど不器用で純粋な生き方をしているのに、フランス人に作りかけの料理を投げつけるなど、ケンカしながら修業していく激しさ、自分で自分を教育していく強さなどが絶妙にミックスされ、まさに深い味わいのソースである。「若い頃という限定された時期に強がりを発揮しなければ伸びる足も伸びない」、「やってみたいと思ったことを実行すれば、まがりなりにもその人なりの凸凹が出てくる。実行しないままだと横一列並びになる」などなど、経験で学びながら、一歩ずつ階段を上がってきた人ならではの言葉が胸を打つ。またその言葉が強すぎず、含羞があるから、反発を感じない。そして読んでいると、フランスの冷たいくらいの自己責任主義、個人主義の方が、妙にやさしすぎる日本よりも、人を鍛えるのには向いているような気がした。もちろん組織人でなく、個人として腕を磨いていきたい人にとってであるが。
斉須さんから珠玉の言葉を引きだした聞き手の木村俊介さんの功績は大きい。斉須さんのことは、かつて若き立花隆さんが「青春漂流」(講談社文庫)で書いている。これもすばらしい作品で、興味のある方は、是非こちらも読んでほしいと思った。
紙の本
組織経営の優れた教科書
2002/07/12 10:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みゆの父 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「コート・ドール」という日本有数のフレンチ・レストランのオーナー・シェフの半自伝。一二年間のフランス滞在中に「ヴィヴァロワ」とか「タイユヴァン」とかいった三ツ星レストランで働き、これまた今は三ツ星レストランのオーナー・シェフになっているベルナール・パコーと一緒に「ランブロワジー」を開いたわけだから、成功談として読むこともできるだろう。フランスで働いているときは朝七時から深夜まで働き通しだったそうだから、修行記として読むこともできるだろう。赤ピーマンのムースとか魚のだし汁を使わない料理とかが説明されているから、ちょっとはレシピ本として読むこともできるだろう。言葉は体を作るものだ」(四七頁)とか「乗り遅れてしまったら、次のバスが来るまで待てばいいじゃないか」(一七四頁)とか「いつもプレイヤーでありたい」(二三一頁)とかいった渋い言葉が詰まっているから、教訓集として読むこともできるだろう。
でも、著者の斉須さんはどう考えて書いたかは知らないけれど、この本はとても優れた組織経営の教科書として読むこともできるし、そうして読むと一番面白い。たとえば「見込まれた人が報いるときに出るパワー」(七五〜六頁)を大切にすること。信頼関係はいさかいを通じて深まること。指導者は従業員以上に働き、彼ら以上の人格を持っていなければならないこと。アイディアと実用性が両方とも必要なこと。「人がちやほやするものはつまらない」(一七九頁)こと。
孤児院で育ち、もしかしたら実の親がどこかで自分と家族の姿を見てくれるかもしれないから「メディアに出るとき、必ず家族で出る」(一八三頁)というパコーのエピソードを聞いて、貯金していつかは「ランブロワジー」に食べに行くぞ、と決心した僕だった。料理には料理人の人生が詰まっているのだから。
紙の本
読んでいて力が入ってしまいます
2002/07/09 21:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:せいじろうず - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいると背中のあたりの筋肉が盛り上がってくるような錯覚のする本でした。どんな職業、どんなポジションであれ、プロとして戦うことが求められることの多い現代。前線で戦い続けている人が、どのような姿勢で、何をどのように見ているのか、見てきたのか。簡単なわかりやすい言葉だけれど、密度の濃い言葉に満ちています。あまりに濃すぎて今の僕のキャパシティでは捉えきれていない感覚が身体に残っているので、きっとまた時間をおいて読み返すことになるだろうという予感がしました。
本文中で紹介されている本「料理人と仕事」。読みたくなってbk1で注文しようと思ったらなんと一万六千円……こつこつお金を貯めて買いたいと思います。