紙の本
帰ってきたカールとアサドのQコンビ
2012/01/27 14:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チヒロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いいとこのボンボンとお嬢はまったくなっとらんっと嫉みたくなるような
大金持ちの御曹司達が、実は裏でとんでもない卑劣な事件を引き起こしていた。
警察内にも手を伸ばして妨害する彼らに、特捜部Qはまったくひるまない。
おまけに新しく配属された秘書ローセはかなり厄介な女。
それでもそれなりに実力を発揮してきてカールとアサドの後方援護ができるようになっていく過程も面白い。
容疑者グループの一員でもあった紅一点のキミ―は、いかに身から出た錆とはいえ、
物語後半になってくるとこちらも感情移入されてきて、悲しく切ない気持になります。
もう今となってはああするよりほかに選択肢はないのだろうと思うとより苦しい。
このキミ―のタフさと、それと裏腹なガラスの心が、「ミレニアム」のリスベットと重なります。
前回はわりと安全圏で捜査していたQコンビも、今回は絶体絶命。
そのドキドキも見どころとなるでしょう。
既に第3段が待ちどおしい。
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正直、ちょっと期待外れ。
前作の勢いが薄れたように感じる。
と言うのも、こちらサイドの描写が少ない気がする。ちょいちょいアサドのぶっ飛びっぷりは見られるものの、前作ほどの絶妙なずれ加減の掛け合いが少ない。
もっとどうでもいいアサドとのやりとりが読みたい。事件そのものなんて最初からだいたい見えているようなもので、間のストーリーを補完するだけなのだから、キャラクターを活かす方向のシリーズに仕立て上げてほしいものだ。
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二十年前に兄妹が殺された事件の捜査をしていくうちに、次々と見えてくる葬られた残虐な事件の数々。
なんだかめんどくさい新人の加入で更に賑やかになった特捜部Qが、あらゆる圧力や脅しによって捜査を妨害されながらも強大な敵に迫っていきます。
シリーズ第二弾。
人を傷つけることをゲームとしか思っておらず、富と権力を盾に非道の限りを尽くす犯人の男達ですが、多くの事件を起こし、他人の人生をめちゃくちゃにしておいて、金と暴力と権力で全てカタがつけられると思うのはちょっと甘いんじゃないかと思いました。
同じように非道な罪を犯したキミーですが、あくまでも社会的地位を守ったままで好き勝手したいと思う男達の方が、質が悪くて恐ろしいと感じます。
キミーのキャラクターと境遇があまりにも強烈なので、彼女に肩入れしたくなってしまいました。
ドロドロと恐ろしい事件の一方で、特捜部Qの面々は相変わらず愉快です。
「やってはいけない!」と命令されるほどやりたくなるカールはかっこよく、やっぱりアサドは変人。新人も鬱陶しくてかわいいです。
アサドの謎の過去、カールの事件といったサイドストーリーも進展を見せています。
サブタイトルのキジ殺しに、狩りといえばラストの展開はなんとなく見えてきますが、それでもカールの部下を失うわけにはいかない、という悲痛な想いには胸を打たれました。
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アサド萌えでわくわくしてました。でもあんまアサドが出てこないー。
あと犯人の人たちがどうしてあんなねじ曲がった人になったのかがもう少し書きこんでほしかった。個人的に勧善懲悪ものが好きではないので…。
オチがバタバタしすぎていたのも残念。結局どっかーんで解決かよ!!
次の巻でアサドたくさん出ますように。なむなむ。
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シリーズ二作目。このシリーズ面白い!前作同様父の書棚にこそっと紛れ込ませておいたのだが、父も気に入ったみたいで、わざわざ感想言って来た(笑)
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以前読んだ「特捜部Q 檻の中の女」の続巻です。
前巻も面白かったので本書も読んでみました。
粗筋の方を簡単にご紹介すると・・・・
前巻で大手柄を上げ、警察署の地下に自分の"城"を築いた主人公のカール・マルク警部補。
本巻では、中東出身の助手・アサドと新たに特捜部Qに配属となった"くせ者"の新顔・ローセ・クヌスンと共に20年前に発生した殺人事件の真相究明に臨みます。
この殺人事件。
犯人が自首して来て一応の解決を見たのですが、実は事件当時、上流階級の子息が通う寄宿学校の学生だった者達が犯人ではないかと疑われ、特捜部Qが彼らを追求していくというお話です。
この元学生達は皆、家族、特に父親に対する憎悪を抱えており、それが彼らの人生を破滅へと追いやっていくのですが、
それだけではなく、学生グループの紅一点であった女性が今ではホームレスに落ちぶれ、グループに対して憎しみを抱いており、
彼女と男達、そして事件の真相究明にあたる特捜部Qとの間で物語が進んでいきます。
他に、主人公と一緒に何者かの襲撃を受け、寝たきりになった元同僚の刑事が主人公との同居を希望すると共に襲撃事件の真相について考え始めたり、
前巻にも登場し、主人公が口説こうとすると結婚指輪を見せつけて拒んだ美人カウンセラーが指輪無しで登場したり、
アサドの過去をほのめかす出来事が起こったりと、次巻以降への伏線も色々と張られている本書。
中々面白く、早くシリーズの続刊を読みたい感じです。
お時間のある時でも一読されては如何でしょうか?
面白いですよ。
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全体的に漂うやるせなさ感と徒労感
しかし読了感はすごく得られる
母が子を思う気持ちの大きさや
上流階級の腐敗した団結力など重くはあるが楽しめた
アサドとマークのコンビも第二弾をむかえ
面白くなってきた
これからもこの二人の活躍が楽しみ
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シリーズ2作目。前作もそうだったが、扱われる事件は非常に陰湿でおぞましいが個性的な登場人物たちで救われるというか読み進められるというか何とも絶妙(?)なバランス。次作も楽しみ。
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原題:FASANDRÆBERNE
著者:JUSSI ADLER-OLSEN
訳者:吉田薫、福原美穂子
初版:2008(DK),2011(JP)
ミステリ
特捜部Qシリーズ第2弾
「時計仕掛けのオレンジ」をモチーフにした作品。所謂コロンボ系だが、終わりへの流れは意外な形だった。
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特捜部Qシリーズ第2弾。やっぱりすごくおもしろかったけど、事件が凄惨すぎて、読むのがつらい。なので★3つ。次を期待して待ちます。
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未解決の重大事件を扱う特捜部Qの今回のターゲットは20年前に殴り殺された10代の兄妹の事件。
すでに自首してきた犯人が服役しているが、そこに納得できないものを感じたカールは上層部の妨害をものともせず捜査を続けるが…。
2作目も非常に面白かった。
暴力的な事件とそれにまつわる悲惨なエピソードをQのメンバーのやり取りが巧く緩和してくれている。
テーマは重いのに、ページを捲るのが嫌にならない。
作者の力量なんだろうなあと思う。
前作もそうだったけれど、今作にも非常に魅力的な女性が登場している。
暴力に身を委ねた果てにわが身に降りかかった厄災を、なお暴力で購おうとするキミーはやるせなくも惹きつけられてしまう。
そして彼女の復讐が果たされることをいつしか願っている自分に気づく。
一片の救いがあるのも前作と同じではあるけれど、内容が内容だけにそれがまた胸に突き刺さる。
いいなあ。
ああ、早く3作目が読みたい。
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《予約》地下室へ追いやられ、特捜部Qの主任として古い埋もれた事件と訳の分からない奇人のアラブ人アサドを押しつけられたカール・マーク。ひねくれもので、人に言われた反対のことをしてしまうキャラクターが最高です。シリーズ2作目、今回はさらに自分勝手で変な女性秘書まで押しつけられて、それでもだんだんツンデレ風に何となくのチームになってきたかな。悪役のセレブグループがホントに気分悪く、最後に爆弾で一挙に吹き飛ばされてしまうのが、悔しい。私は暴力シーンが嫌いなので、そこらへんは飛ばし読みで。
シリーズ、次も出たら読むよ~!
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CL 2012.2.18-2012.3.3
面白いことは面白いんだけど、あまりにも気持ち悪すぎる。
ミレニアムもそうだったけど、北欧って米英なんかより
よっぽど残虐なんじゃないかな。
フィクションだからってことじゃなく、こういう発想が
生まれること自体が。
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本作もだが、最近手に取る北欧のミステリーはどうもエグいものが多く、森と湖の爽やかなイメージとのギャップを感じる。
刑事たちのやりとりや、まだ明らかにされていないアサドの秘密など気になるので新作が出たらまた手に取ると思う。
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前作「檻の中の女」が強烈だったぶん、2作目「キジ殺し」は些か期待とは違った感じだった。
20年前におきた事件の捜査を行うことになった、カール・マーク率いる特捜部Q。
これまた大変に病んだ事件。(北欧がこわくなる・・・)
この事件、実は犯人はすでに捕まって自白しているが、どうにも納得がいかない。
デンマーク経済界のエリートたちの影がちらついたり、女浮浪者キミーの過去とその行動も気になる。
そして特捜部Qには、助手のアサドに加えて、新たに赴任したローセ。
これまたひと癖もふた癖もありそうで・・・どうなることか
カール・マークは、仕事場・家庭と難問だらけなのに・・・ほんとよくやってます
しかし、ほんと、北欧ってこんなに病んでるのか??
こわい事件だった・・・
さぁ!第3部はどうなることか、楽しみ!!