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紙の本
『十五少年漂流記』への旅 (新潮選書)
著者 椎名 誠 (著)
著者が幼い頃から何度も読み返しているジュール・ヴェルヌのこの冒険小説には謎があった。十五人の子供たちが漂流した無人島チェアマン島のモデルは、本当にマゼラン海峡にあるのか?...
『十五少年漂流記』への旅 (新潮選書)
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商品説明
著者が幼い頃から何度も読み返しているジュール・ヴェルヌのこの冒険小説には謎があった。十五人の子供たちが漂流した無人島チェアマン島のモデルは、本当にマゼラン海峡にあるのか?南米、そしてニュージーランドへ。冒険好き作家が、南太平洋の島々に物語の謎を追ったミステリアスな旅。【「BOOK」データベースの商品解説】
15人の子供たちが漂流した無人島チェアマン島のモデルは、本当にマゼラン海峡にあるのか? 冒険好きの作家が、南米、そしてニュージーランドへと、世界的ベストセラー小説の謎を追った大紀行。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
椎名 誠
- 略歴
- 〈椎名誠〉1944年東京生まれ。東京写真大学中退。作家。著書に「岳物語」「アド・バード」「犬の系譜」など。
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珍しく、一冊の本の中で同じ話が繰り返し出てきます。それが有効か、っていうと老人の繰言みたいで冗長。単行本化に当たってあまり手を入れていない、そう思わせます。シーナさんとしては珍しい・・・
2008/10/16 20:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
いいタイトルです。ある意味、ありふれた題ではありますが椎名誠本としては実に新鮮で、これが新しい新潮選書のカバーに実に合うんです。出版案内を見ただけで嬉しくなってしまいました。ちなみに、落ち着いたモスグリーンを使った装幀は新潮社装幀室、シンボルマークは駒井哲郎、可もなく不可もない本文写真は齋藤海仁。
毎回五月蝿いくらい書いていますが、この作品の初出について新潮社の本には
初出は季刊『考える人』の2005年秋号~2007年秋号に連載された「黄金の十五人と謎に島」に加筆修正しました。
とあります。初出と加筆修正を必要もないのに一文にしてしまったため、意味不明のものになっています。
正しくは
初出は「黄金の十五人と謎に島」という題で季刊『考える人』の2005年秋号~2007年秋号。
今回、単行本化にあたり加筆修正しました。
でしょう。
カバー後の案内ですが
旅する作家、座右の書。世界的ベストセラー冒険小説の謎を追った大紀行
著者が幼い頃から何度も読み返しているジュール・ヴェルヌのこの冒険小説
には謎があった。十五人の子供たちが漂流した無人島チェアマン島のモデ
ルは、本当にマゼラン海峡にあるのか?南米、そしてニュージーランドへ。
冒険好き作家が、南太平洋の島々に物語の謎を追ったミステリアスな旅。
となっています。シーナさんは私が愛してやまない作家の一人ですが、高三次女のアイドルでもあります。彼女は中学生のとき椎名さんを学校に招いて講演をしてもらい、夫の本にサインも頂いたこともあります。そんな彼女ですから、今回の本を渡されたとき「これって、この間テレビでやってたやつでしょ」。
どうも知らない間に、シーナさんの登場するチャタム島への旅の番組を見ていたらしい。で、読み終わった時には「蚊の話って、講演でもやってたよ」と教えてくれました。以前、そういう報告はありませんでした。きっと、親に言っていないことが沢山あるのでしょう。
閑話休題(それはさておき)、シーナさんは様々な本で同じ話を、視点を微妙に変えながら取り上げるます。それ自体は気にはなりません。パタゴニアへの旅だって何度か読んだ記憶があります。ただ、同じ本のなかでの繰り返しはあまりしない。特に使いまわし的なことはメッタにしません。まして連載した記事を本にする場合、加筆修正の過程で、それらは削られスッキリするのが普通です。
ところが、この本ではどうもその修正がうまく行っていない。例えば、田辺教授のハノーバー島の様子が『漂流記』と異なるという説の紹介が、色々な章に繰り返し出てきて、それがどれも中途半端な印象を与えます。雑誌連載のときはわかりますが、単行本にするなら、思い切って一章をそれに割いてしまったほうが分かりやすい気がします。
フィクションとドキュメントの違いがわからなかったという話も、繰り返すほどのものではないでしょう。いや、第二章などはその存在自体がこの旅行記に合っていません。楽しいし、ためになることも書いてあるので、シーナファンにとっては有難いことなんでしょうが、それでも水と油のように溶けあってはいません。
シーナ本としては、珍しく冗長、といった感が強い一冊でした。最後に各章のタイトルと簡単な内容紹介をしておきます。
はじめに:旅をし文章を書く、その原点となったのがスウェン・ヘディン『さまよえる湖』とジュール・ヴェルヌ『十五少年漂流記』
一、小さくて多すぎるいやらしいものたち:シベリアコンドル毒針アカイエ蚊のツオサ・・・
二、アレウト族の鼻の横骨:ネパールでは誰も星に感心を持たず、モンゴルでは花に興味を示さない。日本では水の存在が・・・
三、マゼラン海峡へ:パタゴニアでとれる、タラバガニににたセントーヤの頭は空っぽ?
四、ハノーバー島への航海:船の揺れがおさまり、最初の昼食は思いがけず豪華で・・・
五、アザラシの吠える声:『ロビンソン・クルーソー』三部作やフォークランドの烏賊漁など・・・
六、絶海の孤島で何を食うか:地球規模での海洋生物の激減ぶりは、セントーヤの大きさにも影をおとし、ギョーザの話になって・・・
七、太平洋ひと回り:最初に書いた2冊+ヘイエルダール『コン・ティキ号探検記』が子供の頃崇拝していた本だと、突然追加され、田辺教授の「『十五少年漂流記』の舞台となったチェアマン島のモデルはハノーバー島ではなかったのでは」という説に・・・
八、世界でここだけしかない時間を持つ怪し島:その本当のモデルはチャタム島ではないかという田辺博士の説を確かめに・・・
九、漂流者をのせてさまよえる島:チャタム島を空からも眺め、こここそモデルと確信したが、なぜ『十五少年漂流記』終章まぢかにチャタム島の名前がでてくるのか・・・
本書で紹介された本