紙の本
初恋は実らない(幼なじみは別)
2016/08/12 06:54
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投稿者:neko - この投稿者のレビュー一覧を見る
エンディングに至る経過からすると、母親の一言が効いたようです。つまり、初対面で、母親にダメ出しを食らうと、そんなもんかと諦めてしまう。2人めからは、ダメ出しを食らわないように、母親と相手に根回しをするようになる。母親が前から知ってる相手なら、話は簡単です。
ちなみに、脱色は自分が変わりそうだからと保留なのに、化粧は許容されるんですね。ちょっと、面白い。
紙の本
ピュアになれます(^^)
2018/07/15 12:47
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投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
顔に痣を持つアイコ(主人公)のお話!純愛だねえ。初恋の切なさや苦さが痛いほど伝わりますが、そんな中で、優しさに包まれた温かさを感じた物語でした。コンプレックスの葛藤と闘いながらも、恋を通して悩み、切なくなり、時には喜びや幸せをも感じるアイコの成長していく姿に引きこまれ、惹かれていきました。その中で、アイコの強さというのも感じた一面、意外に頑固さもあった気もしますね。そしてアイコの回りの人が、初恋の相手を含めいい人達ばかりで良かった。アイコのこれからの恋に頑張れよとエールを送りたくなりました。
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はじめから鳥肌たちっぱなしの涙腺緩みっぱなしでそのまま終わった。島本理生さんの新刊は、デビュー作のシルエット、ナラタージュ、波打ち際の蛍、君が降る日、がすきな人には大満足であろう作品に仕上がっています。わたしは著者の、とくに上記にあげた作品が大好きなので、読みはじめからその世界観に感動しっぱなし。読むというよりも感じる作品。少女漫画みたいな。恋愛小説。甘酸っぱいなー。
うまれつき顔に痣のあるアイコは出版社で働く友人の頼みで顔に痣のあるひとたちのルポルタージュの取材を依頼される。そのルポルタージュは反響が良く、やがて実写化へとなり、そこで映画監督の飛坂さんと出逢い、23歳の遅い初恋を経験することになる。
島本作品の男性っていいですよね。なんかダメなのにダメに感じさせないし、あなたとか、キミとか呼ぶ感じ。とても気持ちの良い敬語、丁寧語。そして優しいの。欲しい言葉をくれる感じがたまらない。
はじめての贈り物で高級なアンティークの手鏡を贈った飛坂さん。それをいともかんたんに夜の交差点の真ん中で投げてアイコに渡す! うわー。痣のあるアイコに手鏡なんて、と思うけれどその後の飛坂さんの感じとかとても良い。
あと一緒に歩いているときにアイコが痣のことを通行人の男の子に嫌な感じで言われたときにその男に向かって謝罪を要求するところ。そしてそのあとに
「一緒のときに、あなたが悪く言われたら、反論する責任は僕にはあるでしょう。一緒にいるっていうのは、相手を肯定しながら、同じ場所にいることなんだからさ。それは立派な理由だし、責任だ」
うわーうわーうわー。たまらん。
飛坂さんだけでなく、たとえばアイコの大学院の教授や、E.T.と呼ばれる後輩の原田くんとか、みんないい。嫌な感じのひとが皆無だし、たとえば嫌な感じのひとがいてもさらっとしてるところがよい。
よーく読んじゃうと、んんん? と疑問に浮かぶ描写とかあるけれど、あんまり考えないでただ感じるままに島本さんの作品は読んで欲しい。読んで、脳に言葉が入ってくまま、そのままなみだ止まらなくなります。やっぱ大好きです。大満足。
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つい「デリケートな題材を扱った」とか言いそうになる小説だけど、その感覚自体が“違う”のかもしれない。
顔もアザをもつ女性が恋を知り、成長していく姿。
アザという悩みを抱える事でおきてくる様々な感情、気持ちのあり様、出来事の捉え方が自然と描かれていたように思う。
深い描写もあったりして、考えさせられながら読んだ。
素直にいい小説を読んだと思う。
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待ちに待った島本さんの新刊!
顔に大きなアザのある女の子が主人公。お互いに思い合ってるのに別れちゃう切なさ。でも新たな光もあるわけで。やっぱり島本さん好きー!
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こないだ、著者のエッセイを読んだのでその内容がチラついてしまった。でも、素直にいい物語だったんじゃないかな。世界の理不尽さや、無意識な他人からの言葉の持つ刺が、この人の持ち味であるけど今回はおさえめ…だと思う。そういう意味で読みやすかったと思う。 それから、丁寧で切々とした心理描写がとても好きだ。 息苦しくなるくらい、切実に張り詰めていた世界や空気が解けていく瞬間が際立つように見えた。
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数時間で読めてしまった
なんとなく恋愛モノが読みたいなあ 気軽に世界に浸かりたいなあと思っている人におすすめ
自分に自信がないことと心が強いことはは真逆のものではないのかもしれない
もしくは自信がないからこそ強くなろうとするのか
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非常に読みやすかったです。最近の島本理生作品にしては、あまり暗澹としてなくて(暗いのは暗いので嫌いではないんですが)。
あざにコンプレックスのようなものがある子にしたら、ちょっと積極的すぎるところには違和感がありました。
ですが、全体的には素敵な初恋物語だと思います。
飛坂さんよりは原田くんの方に魅力を感じましたが(笑)。
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内容紹介
左の目から頬にかけてアザがある理系女子大生の前田アイコ。幼い頃から、からかいや畏怖の対象にされ、恋や遊びはあきらめていた。大学院でも研究一筋の生活を送っていたが、「顔にアザや怪我を負った人」のルポルタージュ本の取材を受けて話題となってから、状況は一変。本が映画化されることになり、監督の飛坂逢太と対談企画で出会う。話をするうちに彼の人柄に惹かれ、作品にも感動するアイコ。飛坂への片想いを自覚してから、不器用に距離を縮めてゆくが、相手は仕事が第一で、女性にも不自由しないタイプ。アイコは飛坂への思いを募らせながら、自分のコンプレックスとも正面から向き合うことになる…。
遅い「初恋」を通して成長する女性の内面を瑞々しく描いた意欲作!
内容(「BOOK」データベースより)
顔の左側をおおったアザ。からかいの対象にされ、恋愛はあきらめていた。けれど、映画監督の飛坂逢太と出会い、世界がカラフルに輝きだす。24歳にして恋愛経験値ゼロの理系大学院生アイコ。女性に不自由しないタイプの飛坂の気持ちがまったくわからず、時に暴走したり、妄想したり、大きく外したり。一途な彼女の初恋の行方は…!?切なくもキュートなラブ・ストーリー。
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左の目から頬にかけてアザがある理系女子大生の前田アイコの成長していく姿を描いた作品。
アイコの心理描写が丁寧でいつしかアイコの気持ちになって読んでいました。
コンプレックスはあるけれど、恋をして、自分のコンプレックスにも目を向けるようになる。そしてまた、自分の道を考える。その過程もいつも凛としていてかっこいい。そしてかわいい女性だ。
実らなかった恋で成長して、また、新たな展開が始まる。今度はもっとうまくいくといいね。
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いつも凛として潔い。
でも本当は弱さを見せられない
脆くて可愛い女性。
主人公の今後を応援したくなる。
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彼女が彼との別れを選んだこと。
そこが彼女の強さだな、と思った。
痣を通した色眼鏡で物事を見ていた、
だからこそ信頼できる人とだけ付き合ってこられた、と。
多分、それはとても幸せなことで、なかなかできないこと。
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顔にあざのある女の子のお話。
主人公は自分の傷を見られたくないけれど、同時に受け止めてほしい女の子。出会ったのは他人の弱さは上手く受け止められないけれど、自分のエゴや弱さを全て受け入れてほしい男。もどかしいくらい、愚直に恋をする女の子の姿がありありと描かれています。島本さんの作品は、こういう男の人が多いかも。女の子が成長し、一歩を踏み出す姿に胸が熱くなりました。
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人生初サイン会に行って買った本。
トークショーのなかで、
・当初は牧場のシーンで終わる予定だった
・監督本人はともかく映画は岩井俊二作品イメージ
・重い作品が続いてたからあまり重くならないようにした
・正確には片想いじゃないけど片想いにした
・恋愛は結局人の深いところまで描ける
みたいなことを聴いてて読んだぶん
頷けるところがたくさん。
アイコが後半デート中に振り返って、好きすぎてアザを隠してなかったって気づくところとか特に、恋愛小説というより一人の女の子の成長の話だと思った。
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生まれつき顔に大きなアザがある女子・アイコが主人公…と書くと躊躇してしまうかもしれないけれど、その情報だけからは想像もつかない物語でした。
ただ突っ張ってるのではなく、本当の強さを手に入れるまでの成長が、少女マンガな恋愛とともに描かれています。
島本理生に、「スレたヒロイン×年上の男」を書かせたらテッパンですな!
最後の決断には、思わず拍手。
私はそこまで強くなれないな、きっと…