生きてるだけでなぜ悪い？ 哲学者と精神科医がすすめる幸せの処方箋 （講談社＋α文庫）

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哲学者の中島さんは話の中にカントやサルトル、キルケゴールなどの言葉を差し挟んでいるが、よくこなれた形の引用なので同感する部分が多かった．香山さんも哲学に対する鋭い指摘や素朴な疑問を繰り出しておりとても楽しい対談になっている．「結論」と称して含蓄のある言葉が書き出してある．
＊現に「やってみる」まで何が自分の生きがいになるかは、誰にも分からない．
＊常識ほど人によって異なるものはないのだから、自分の常識は他人の非常識くらいにデーンと構えているほうがいい．

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中島先生の顔が偏屈でなく爽やか。
内容的には古代から連綿と続く「最近の若者」論なのだが、一気読みするほど面白かった。
スピリチュアルに批判的な香山リカと、全否定はしない中島氏。

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「人生で本当に必要なこと」は何なのか。世間の常識に逆らう哲学者と、臨床を通じて現代の社会問題を探る精神科医が、「結婚」「就職」「お金」「常識」「生きがい」「人間関係」をテーマに論じあう。生きにくさを感じている人々に、「甘えを蹴飛ばし、自己幻想を引き破り、しっかり自分を見よ」と励ます。他人を恐れ、仕事を恐れ、結婚を恐れ、失敗を恐れ、最初の第一歩が踏み出せない人たちに送る、辛口ながらも愛のあるエール。

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中島義道さんの本を読んだのは2冊目。香山リカさんとの対談で、お二方とも好きな方なので期待して、ただ肩肘張らずに読んだ。
期待どおりの辛口、抱腹絶倒の内容だった。とはいえ他の方に勧めるわけではない。
が、お二人が好きな方には絶対におすすめします。
息子たちにも読ませてみたい。