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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2012/04/21
  • 出版社: 講談社
  • サイズ:20cm/255p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-217630-9

紙の本

雲をつかむ話

著者 多和田 葉子 (著)

「破産出版」という会社、「海老の地下室」というレストラン、「助ける手の家」という宿泊施設…。突然届いた犯人の手紙から、「雲づる式」に明かされるわたしの奇妙な過去。【「BO...

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雲をつかむ話

税込 1,760 16pt

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商品説明

「破産出版」という会社、「海老の地下室」というレストラン、「助ける手の家」という宿泊施設…。突然届いた犯人の手紙から、「雲づる式」に明かされるわたしの奇妙な過去。【「BOOK」データベースの商品解説】

【読売文学賞小説賞(第64回)】【芸術選奨文部科学大臣賞(第63回)】突然届いた犯人の手紙から、「雲づる式」に明かされる、わたしの奇妙な過去。鱒男、鷹先生、双子の片割れ、マボロシさん…。雲日記をつける女性作家の、雲に導かれる記憶の旅。『群像』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

犯人と出遭った心躍る話は、みんなに話してきかせたくなる。エルベ川沿いの家を訪ねてきた背の高い男。ブレーメン出身の「鱒男」。路面電車で見た双子の片割れ。本名で呼ぶことのできない「マボロシさん」……。雲を見ていると「互い違い」な出遭いの数々が浮かんでくる。野間文芸賞受賞後第一作、待望の長編小説。


人は一生のうち何度くらい犯人と出遭うのだろう――。
わたしの二ヵ国語詩集を買いたいと、若い男がエルベ川のほとりに建つ家をたずねてきた。彼女へのプレゼントにしたいので、日本的な模様の紙に包んで、リボンをかけてほしいという。わたしが包装紙を捜しているうちに、男は消えてしまった。
それから一年が過ぎ、わたしは一通の手紙を受け取る。
それがこの物語の始まりだった。【商品解説】

目次

  • 雲をつかむ話 第一章~一二章

著者紹介

多和田 葉子

略歴
〈多和田葉子〉1960年東京生まれ。82年よりドイツに在住し、日本語とドイツ語で作品を手がける。「犬婿入り」で芥川賞、「尼僧とキューピッドの弓」で紫式部文学賞、「雪の練習生」で野間文芸賞を受賞。

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みんなのレビュー31件

みんなの評価3.5

評価内訳

紙の本

流れに乗って運ばれるような文章が魅力的。

2015/09/07 10:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

タッチがいい。すごくいい。多和田葉子独特の、読ませる文章というか表現というか、濃密な言葉の世界に浸っていられる。起伏のあるストーリーなわけではなく、ひと続きになった筋があるわけでもない。むしろ、「私」の思考の赴くがまま、場所も人間も時間も変わっていく。そういう描き方だとぶつぶつと切れる落ち着かなさを味わってもおかしくなさそうだが、そんなことはなく、雲から雲へやわらかく運ばれていくようにそれぞれのエピソードの中へ意識を沈めていける。不思議な魅力なのだ。
ただし、最後がよくわからない。意味ありげなひとことで終わっているが、それをどう解釈するのか。自我の緩やかな崩壊のようにも感じたのだが、自分の読み取りにいまひとつ自信が持てない。

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2012/05/19 19:38

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