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密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社ノベルス)
著者 歌野 晶午 (著)
“頭狂人”“044APD”“aXe”“ザンギャ君”“伴道全教授”。奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で日夜行う推理バトル。出題者は自ら殺人を犯しそのトリックを解いて...
密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社ノベルス)
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商品説明
“頭狂人”“044APD”“aXe”“ザンギャ君”“伴道全教授”。奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で日夜行う推理バトル。出題者は自ら殺人を犯しそのトリックを解いてみろ、とチャット上で挑発を繰り返す!ゲームに勝つため、凄惨な手段で人を殺しまくる奴らの命運はいつ尽きる!?【「BOOK」データベースの商品解説】
奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で日夜行う推理バトル。ゲームに勝つため、凄惨な手段で人を殺しまくる彼らの命運はいつ尽きる!? 密室殺人シリーズ第3弾。『メフィスト』連載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
歌野 晶午
- 略歴
- 〈歌野晶午〉1961年生まれ。88年「長い家の殺人」でデビュー。「葉桜の季節に君を想うということ」で日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞、「密室殺人ゲーム2.0」で本格ミステリ大賞を受賞。
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紙の本
問われるのはむしろ倫理観?!ミステリはあくまでも知的なゲームです(机上の)。
2011/12/20 11:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『密室殺人ゲーム王手飛車取り』、
『密室殺人ゲーム2.0』に続く密室殺人ゲームシリーズ第三弾。
このシリーズの設定のすごい(?!)ところは、
出題者=犯人というとことである。
“頭狂人”“044APD”“aXe”“ザンギャ君”“伴道全教授”という
ハンドルネームを持つ5人が、Webカメラを通して
推理ゲームを楽しんでいる。
しかし彼らのゲームは少し変わっていて、
犯人探しがゲームの目的ではない。
なぜならば、先にも書いたように出題者=犯人なので
犯人は明白だからである。
つまり、出題者は実際に殺人を犯してから出題するのだ。
これはもう机上の空想ではない。
昔どこかで「ミステリは知的なゲームだ」と聞いたことがある。
人殺しがテーマであるが、それはあくまでも想像でのこと。
不必要な凄惨さや血なまぐささは要らない。
故に『そして誰もいなくなった』は絶賛される。
本書で登場する推理ゲームも、知的なゲームではある。
純粋に密室を解きたいという想い。
しかしそのために実際の殺人を犯してしまう。
両者において、「人殺し=知的ゲーム」という等式は変わらない。
ここで問われるのは倫理だろう。
机上の空想のみで終えるのか、
現実の世界で「それ」を起こすのか。
いや、本書内ではそれでもあくまでフィクションなのだけれど。
この危(あや)うい現代では、
現実にこういうことをしてしまう人間がいない、とは言えない気がする。
その危うさが非常に恐ろしい。
ただ、あくまで「知的ゲーム」として本書は非常に楽しめた。
まさかこんな展開になるとは!!と、
予想を超えた結末が用意されていた。
犯人は捕まる。
しかも義賊によって。
この義賊の存在が心を救ってくれた。
さすがは歌野さんだ。