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紙の本
民主主義 古代と現代 (講談社学術文庫)
〔「民主主義−古代と現代」(刀水書房 1991年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
民主主義 古代と現代 (講談社学術文庫)
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ソ、ソクラテスかプラトンか
2007/05/02 17:09
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔、高校の世界史でならった、古代ギリシャのイメージは奴隷を働かせて、フツーの「市民」はなんかくせ毛であごひげ生やして、風呂上がりのバスタオルみたいな物を素肌に巻いて、いろいろ議論して奴隷抜きの自分たちだけの「民主主義」をやっていた、ようなのんきなものだった。まあ今のアタシには関係ないや。みたいな。
でも本書(原著は1973年ロンドンで刊行)を読んでみると少なくとも欧米ではその「民主主義」はなんというか、現代の民主主義と良きにつけ悪しきにつけ、比較参照する一つの基準になっているということがまず分かる。そして本書では古代ギリシャの民主主義がどのような内実を持ち、どんな雰囲気で(まあでかい集会場に参加したい市民ががやがや集まるわけですから)運営されていたか、理想化することなく丁寧に説明していく。ソクラテスがどんな流れで自殺を選んだのかも、これを読むとよく分かる。現代における政治的無関心というのをどうとらえるかが、50年代のマッカーシズムの間接的な影響下でアメリカからイギリスに移住した著者のメインテーマみたいです。
ちょうど岩明均(「寄生獣」の人)の「ヒストリエ」を読んでいたところだったので、うまくリンクして楽しめました。
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事実と用語の両輪
2021/05/20 18:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ただの人間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近現代の民主主義との安易な混同を戒めた上で、古代ギリシアの民主主義を極めてフラットな視点から論じていく。デマゴーグなどの用語やソクラテスの処刑などの出来事をそれぞれの要素の関連性に重点を置きつつ論じられるので、諸要素の機能と帰結としてのそれぞれの出来事のいずれをも立体的に感じ取ることができる