「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
全身が「手」の「さわるくん」が、つえをもって、音をさがしに出かけます…。見えない人も見える人も楽しめるよう、点字と隆起印刷を施した絵本。あとがきと、あとがきを聴けるQRコード付き。広げると1枚の大判になる仕様。【「TRC MARC」の商品解説】
著者、広瀬浩二郎さんは、大阪の国立民族学博物館に勤務。全盲。視覚以外の感覚を総動員して、自分を鍛える修行に励み、琵琶で人の心をうつ「音」を創造した琵琶法師「耳なし芳一」の話からインスピレーションを得た、オリジナルの点字つきさわる絵本。春夏秋冬を視覚以外の感覚で感じてみよう、そしてそれを表現してみよう、ということをテーマにした、著者初めての、子どもを対象にした作品です。
新型コロナウイルス感染症の拡大とともに、そもそもさわるとはどんな意味をもっているのかという、基本的な問いに立ち返ることになったという広瀬さんは、「非接触社会から触発は生まれない」と発信を続けています。コロナ禍においては「さわる」ことがタブーのようなイメージとなってしまったが、目が見えない人だけでなく、誰にとっても本来生きていく上では必要なこと、意味のあること。そんな思いも込めて、いろいろな感触の隆起印刷を用いて、子どもたちがさわることから想像を膨らませることを忘れないように、ということを望んで作られました。イラストも明るくかわいく、とても明解です。見える子も、見えない子も一緒に楽しめる絵本。点字つき。【商品解説】
著者紹介
広瀬浩二郎
- 略歴
- 〈広瀬浩二郎〉1967年東京都生まれ。京都大学大学院にて文学博士号取得。13歳の時に失明。学術資源研究開発センター准教授。
〈日比野尚子〉山口県生まれ。イラストレーター。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
「さわらないとわからない」「さわらないと楽しくない」絵本
2024/02/15 18:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とてもすてきな一冊に出合いました。
点字つきの触る絵本です。
主人公は表紙にご登場の緑色の「さわる」君。
全身が手で、杖を持って、音を探しにあちこちへ出かけます。
春には桜と出会い、
夏には木にとまったセミに、
秋には落ち葉のじゅうたん、
冬にちらちら降る雪に。
さわる君は言います。
目にみえない「手」で
音にさわろう。
そうです。
さわる君が持っている杖は、目が見えない人が用いる白杖から発想したもの。
この絵本の作者、広瀬浩二郎さんは目が見えない研究者で、
大阪の博物館で働いておられます。
広瀬さんは自らを21世紀版の耳なし芳一と言われ、あとがきで、
白杖を持つ日々のことを分かりやすく教えてくれます。
そして、目に見える人には、分からない世界、例えば、杖は目の代わりをしているだけではないことを、
それはまるで地面を白杖でたたくことが自分が打楽器奏者になって、地球の鳴らし方を工夫している、
そんな不思議な気持ちになるということを教えてくれました。
私はここのところを読んで静かに感動しました。
「さわる」君はとてもかわいいです。
そして春夏秋冬すべての季節の風景が、色も、登場する花や木や鳥たちも
思わずにっこりしてしまうようなすてきな絵で描かれていて、しかもそれが点字なのです。
「さわってわかる」「さわって楽しい」だけでなく
「さわらないとわからない」「さわらないと楽しくない」絵本を完成させるのが僕たちの目標だったと広瀬さんが言われてました。
なんかこう、自分の言葉が足りなさすぎで、もどかしいばかりですが、
この絵本を一人でも多くの人に知って欲しいと思いました。