サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 5 1件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2007.3
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波現代文庫
  • サイズ:15cm/323p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-00-603149-7
文庫

紙の本

テロリスト群像 上 (岩波現代文庫 社会)

著者 サヴィンコフ (著),川崎 浹 (訳)

テロリスト群像 上 (岩波現代文庫 社会)

税込 1,100 10pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

関連キーワード

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー1件

みんなの評価5.0

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

複雑で多面的な

2011/08/11 23:36

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ユー・リーダーズ・アット・ホーム! - この投稿者のレビュー一覧を見る

ロープシンの筆名で書かれた「蒼ざめた馬」を読んでいるときにも似た印象を持っていたのですが、著者の思いを読みとろうとしても、安易に心情を重ねられない、容易にそばに近づききれない、そういうなにかがあるという気がしました。それは、著者がテロリストだから、書かれていることは理解の範疇にないというような単純な理由からではなくて、むしろ著者はものごとを静かに眺めて伝えています。だから、著者が意図的にそうしているというより、そういう文章を書く人なんだろうという気もします。置かれた状況が違うから、暮らしいてる時代も、国も、生活も、比べれば、なにもかもが同じではないから、本当のところに思いを至らせるというのは簡単なことではありませんが、文章を読むというのは、すべてを超えて分かるということができる作業だと思っている、というのはほとんど信念です。だから考えるんだけど、なかなかつかんだとは思えない。といって、まるで伝わってこないというのとはちがう。

ページをめくりながら、サヴィンコフのまなざしを通して、行動をともにした仲間の横顔や、街並みや、街路樹を見、風の冷たさや、季節のうつりかわり、人の思いの揺らぎや、遠くの爆音を感じたりすることはできる。だけど、当事者だった著者サヴィンコフの手で書かれた文章から感じられるあらゆるものは、少し遠巻きで、どこかガラスごしに眺めているような、現実の凄惨さや臨場感からは一歩遠い、ふしぎな静謐さの中にあるようです。

サヴィンコフの文章の先に、読者にはっきりと伝えられる結論のようなものはない印象で、それは、小説「蒼ざめた馬」でも、実録の「テロリスト群像」でも共通しているように思うのですが、そこにあるのは、人を寄せつけない自らの決断のような気もします。だけど、その決断の行方も、簡単に読みとることはできない。わかるのは、サヴィンコフが、いまここにあるこの作品を書く前も、書いている最中も、そして書き終えた後も、ずっと行動の中に身を置いていたということ。

その行動の中でついには命を落としたサヴィンコフが、「テロリスト群像」を書いていた意味は何だったのか。描かれているのは著者自身のことではなく、すべては、少なくとも一度、ともに信念のために命を賭して戦う決意をした人たち、必ずしも個人の信条は一致していなくても、大義を同じくして、結束し、その後の運命を異にしたひとりひとりのことです。

ものごとや人に対する印象や好悪のようなものは、ある程度たんたんと現れるサヴィンコフの文章に、直情的なもの、感情の起伏のようなものはほとんど浮かんでこない気がします。だけど、そんなふうに、やはり具体的な言葉や文章に表れたりはしないのに、しかしどれほどの思いだったのかというそのことが、ふいに雪崩のように伝わってくる部分がある。たとえば、仲間のひとりだったシヴェイツェルの死は、特に段落に題名が充てられるわけでもなく、ただ静かに、いくつかの記事の写しと本人の残した手紙のコラージュで伝えられます。記事のひとつは、凄惨な死の現場を執拗に詳述した記録で、一方、手紙は母親に宛てられ、素朴で、やさしく、まっすぐな意思の強い青年の心のうちの伝わるものです。この落差に、ひとりの人の生と死がどれだけの側面を持ったものなのか思わずにいられない。そこに向けられたサヴィンコフのまなざしは、そういうすべてを眺めて、なにを映しているのか。具体的に文面に現れないまま伝えられるあらゆるものについて、とにかく思いをめぐらせる。

窓ごしに、すぐ下の通りを駆けぬける仲間を見つめながら、ガラスから顔を離したとき、そこにぼんやりと映った自分の姿にも気がついている。サヴィンコフの文章は、そんな感じがします。そして鏡映しになったサヴィンコフのことを思うとき、自分だったらということを想像する。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。