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紙の本
特高警察 (岩波新書 新赤版)
著者 荻野 富士夫 (著)
悪名高き特高警察は、いかなる組織だったのか。その「生態」を膨大な資料・証言から解き明かすとともに、朝鮮や満洲での様相、ドイツの秘密警察ゲシュタポとの比較など、全体像に多角...
特高警察 (岩波新書 新赤版)
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商品説明
悪名高き特高警察は、いかなる組織だったのか。その「生態」を膨大な資料・証言から解き明かすとともに、朝鮮や満洲での様相、ドイツの秘密警察ゲシュタポとの比較など、全体像に多角的に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
荻野 富士夫
- 略歴
- 〈荻野富士夫〉1953年埼玉県生まれ。早稲田大学文学部卒業。小樽商科大学教授。専攻は日本近現代史。著書に「特高警察体制史」「北の特高警察」など。
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著者/著名人のレビュー
特別高等警察、いわゆる「特高」が生まれたのはあの大逆事件を...
ジュンク堂
特別高等警察、いわゆる「特高」が生まれたのはあの大逆事件をきっかけとする。ゆえに特高もまた創設100周年を迎えている。小林多喜二を刑死させた過酷な拷問はつとに知られている。
国家の安寧に関わる事案を扱うことを高等警察とする警視庁官制の規定から始まった国事犯相手の警察は民権運動の展開とともに発展し、あるいは整理縮小された。政党に参加する活動家から労働運動、社会主義運動へと取り締まり対象を移した警察は、ロシア革命や米騒動などを追い風とした社会主義運動の急進化と共産主義運動への恐怖から、三・一五事件での治安維持法本格的発動と期を同じくして一挙に組織拡充・整備が図られた。右翼、左翼のみならず労働・農民、内鮮、宗教などの係を組織し、現場の特高課、特高係にはたたきあげの警官が引き上げられ、共産党を壊滅させた功労は叙勲・加給で報われた。総力戦体制の維持にも貢献した特高は植民地でも活躍した。
証拠に縛られず収容所拘禁・強制労働を実行するゲシュタポを羨望した特高は戦後「公安」に形と名前を変えて生存する。新潮新書「公安は誰をマークしているか」ともども一読されたい。
黒書店員 D