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紙の本
革命とナショナリズム 1925−1945 (岩波新書 新赤版 シリーズ中国近現代史)
著者 石川 禎浩 (著)
協力と対立を繰り返しつつ日本の侵略に立ち向かい、中国を大きく変えていった国民党と共産党。この2政党を主人公に、人々の意識や運動の実際、ソ連との関係等にも目を配りながら、革...
革命とナショナリズム 1925−1945 (岩波新書 新赤版 シリーズ中国近現代史)
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商品説明
協力と対立を繰り返しつつ日本の侵略に立ち向かい、中国を大きく変えていった国民党と共産党。この2政党を主人公に、人々の意識や運動の実際、ソ連との関係等にも目を配りながら、革命と国家建設、日本との戦争の時代を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
石川 禎浩
- 略歴
- 〈石川禎浩〉1963年山形県生まれ。京都大学大学院文学研究科史学科修士課程修了。同大学人文科学研究所准教授。専攻は中国近現代史。著書に「中国共産党成立史」がある。
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中国の近代の革命とは何だったのであろうか。現在の中国は資本主義国家か。
2023/09/04 20:00
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投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後、日本は高度経済成長を経て、GDP世界第二位となったが、中国の経済発展があり、2010年に日本が抜かれ、今や中国のGDPは日本の3倍余りとなった。日本の輸出入額共にトップは中国である。アメリカの影響下にあっても、多くの分野で中国を抜きに考えることはできない。中国の近現代史を知ることは必要となる。新書でシリーズとなっており、定評があるものとなる。シリーズの中で本書が出たのは2010年である。本書の著者は中国近現代史の専門家であり、孫文の死から、国民党と共産党の競り合いを行いながら、日本の侵略に対抗し、抗日戦争終結まで描く。目次を見ると、
はじめに
第1章 国民革命の時代
1 志を継ぐもの
2 蒋介石の台頭と共産党
3 北伐と北京政府
4 国共合作の崩壊
第2章 南京国民政府
1 南京国民政府の北伐再開
2 統一と国家建設
3 満州事変
4 国民意識とイデオロギー
第3章 共産党の革命運動
1 中国共産党とコミンテルン
2 武装蜂起と革命根拠地
3 長征と毛沢東
第4章 帝国日本に抗して
1 日本の華北侵略
2 抗日民族統一戦線の形成
3 西安事変
第5章 抗日戦争から第二次世界大戦へ
1 盧溝橋事件から日中全面戦争へ
2 戦時下の中国
3 より大きな戦争へ
4 抗日戦争の終結
おわりに
あとがき 参考文献 略年表 索引 となっている。
以上のように、三民主義を唱えた孫文がなくなり、国民党の後継として結局、蒋介石となる。共産党はソ連のコミンテルンの指導(というより、中国の支部に過ぎないが)により、国共合作を進める。国民党に共産党員が加入する方法をとる。党と党が手を結ぶのは、第2次国共合作となる。ソ連は中国の共産党に資金援助等をするが、国民党にもっと肩入れしており、援助額も共産党よりはるかに多額である。現在の高校世界史もそれなりの記述になっている。抗日戦争を推進するため、米英に武器等の援助を受けることになるが、援蒋ルートで有名である。ソ連も独ソ戦やヤルタ会談による対日参戦でのアメリカからの武器供与を受ける。そのアメリカの供与法がウクライナ侵略に対する援助に活用される。やはり、中国は大国であり、多くの流れが存在し、本書の範囲でも読み込むのに一筋縄でいかないことを感じる。それでも一読してほしい本である。