紙の本
何だか引っ掛かる。よく考えてみると怖い。不条理だ。そんな99話を恩田陸氏がセレクト。エッセイも装丁も極上品。
2006/09/03 06:16
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:月乃春水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代百物語『新耳袋』全十夜の中から恩田陸氏が選び出した99話『新耳袋コレクション 恩田陸編』。実は『新耳袋』は全然読んでいないのだけれど、かの恩田陸氏が選んだものならぜひ!と手に取りました。
何だか引っ掛かる。よく考えてみると怖い。不条理だ。そういう話に心惹かれるという恩田氏(あとがきより)。わたしも好きです、そういうの。
全十夜(99話×10冊)をひと晩で一気に読んで、残そうと思う話に付箋を付けていき、話を並べる順番にはずいぶん悩み、ゲラの段階で差し替えたりもしているという裏話をダ・ヴィンチ 2006年9月号で読みました。
『趣味全開で、けっこう真面目に作りました(笑)。』とのこと。
恩田氏によるエッセイが6つ、なんとも絶妙のタイミングで挟まれています。
何だか引っ掛かる。よく考えてみると怖い。不条理だ。こんな話のあい間にすうっと入り込んで、効果的。いいスパイスになっているようです。このエッセイだけでも充分に読む価値ありです。
読んでいくうちに背筋が寒くなるような「怖さ」とはひと味違った、奇妙な感覚に包まれます。
本のデザインは祖父江慎+コズフィッシュ、イラストはフタミフユミ。
これがまた秀逸!妖しさ、不思議さ、奇妙さを極上の出来映えでラッピングしています。
「怪談」は読んでみたいけれどちょっと…なんて躊躇している方がいたら、まずは極上品に仕上げられたこちらからいかがでしょうか。
【月乃春水 ツキノ・ハルミ 本のことあれこれ】
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けっこう怖かったです。現実の事かもと思うからかもしれません。
時空系列の話は私も好きなので、恩田陸編は正解でした。
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2006.09. 恩田さんが選んだだけあって、好みの話がいっぱいだった。特に「ブランコ」「さとり」「訪問者」など…ぎゅーっと怖いおどろおどろしいんじゃなくて、あれ?と違和感を覚えるような話。合間に挟まれた恩田さんのエッセイもいい。
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新耳袋の中から恩田陸さんが、セレクトした話を一冊の本にしたもの。
不思議な話、少し怖い話といろいろあって、それでも新耳袋たる世界を作っていて面白い。
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話一つ一つはそこそこ怖いけれど、やっぱり
膨らませ方で面白さは変わってしまうものかも。肉親にまつわるものやSFっぽいものがよかった。(読了'07/05)
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ちょっとした不思議な話が詰まった短編集。1ページ弱の話ばかりなので、時間を持て余しているときにするっと読めます。
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木原浩勝氏、中山市朗氏の現代百物語「新耳袋」から
恩田陸がセレクトした全99話の短編集
1話が数行から、長くても数ページで終わるものが多く、怪談というよりも不思議というか異質というか、よくよく考えるとゾっとするようなお話が多いのかな?
さすが恩田陸さんのセレクトですね♪
イメージを膨らませながら読む人にはお勧めです。
私自身、恐怖体験は山ほどあるので、
イメージの描写はスムーズにいったのでとても楽しめました。
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恩田陸:編、だから「あからさまに怖すぎてもう読むの無理!」という話はない
1話1〜2ページ、ちょっと不思議、奇妙だね、ぐらいのショートショート
でもなんだか…ざわざわざわ
電車とか昼休みとか何気なく読むと面白いのに、部屋で無音で読むと1話で限界
何かを想像しちゃって自滅
ホラーは嫌い、でもこれは読みたい、だって恩田陸だから。
なんだろねぇ、とわくわくする話ありの怪談本
自分は「さとり」が一番こわかった。。。
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怪談は苦手だし、特に耳袋は短すぎてフォローがないから特にダメなんだけど、恩田陸偏ってことで、買ってみました。
結論、結構面白かった。
でも、夜は読みたくないww
緑の夕焼けの話や、幽霊みたことないから死んだら出てきてねって祖母に頼んだ話とかが好き。
そーいや、うちのじいちゃんは最近ぜんぜん出てこなくなったな。
ばあちゃんが死ぬまでは、さびしいんだかなんだかわからんが、よく出てきたんだが。うむ。我侭で寂しがりの人は、死んでも同じってことかww
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ごく短いチョットゾっとする話、不思議な話が満載。
サクサク読めるけど、物足りない。
「あ。そぅ」って感じ。
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全990話におよぶ怪談奇談から99話が選ばれ掲載されている。
どの話も不思議な後味の残る物語である。しかしこれらは例え自分の身に起こったとしても、きっと何かのみ間違いや勘違いとして取りざたされることはないだろう。不思議だが、それ以上はどうしようもない物語。そんなかんじ。
でもこういう不思議体験に気付けるセンスはうらやましいと思う。
あぁでも一つだけ不思議なことがありましたね~。
この本の後半部分を読んでる時です。
降りる駅に気づかずに、次の駅まで行っちゃいました・・。しかも特急だったからすんげぇ遠くまで・・。
おかげで30分の遅刻です。あぁ~あ。
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おばあちゃんが死んだら幽霊みたことないから会いに来てっていって、本当におばあちゃんが死んだら初七日に会いに来た話がいい。
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個人的に、
さとり
わたしはいいの
ヘアピン
青信号
が怖い。
短編で読みやすい。
都市伝説スキな人はスキそうな本
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実録怖い話、新耳袋の中から恩田陸さんが選んだ話を収録した一冊。
実録の話なので何かオチがあるわけではなく、ただひたすらじんわり不気味。
本の印刷が妙に上に偏っていたり下に偏っていたりして、プリンタの紙サイズ設定間違ったみたいな、一瞬乱丁か?と思えるような印刷なのがさらに不安感を煽ってる気がする。
この本読みながら眠ったら次の日の朝妙に寒くて目が覚めました。なんだと思ったら窓がちょっと開いてた…えぇ?!こんな真冬に窓開けて寝るわけがないのですが…怪奇!!真相は闇の中。
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木原浩勝と中山市朗の新耳袋コレクション 恩田陸編を読みました。全10巻におよぶ新耳袋シリーズから恩田陸がセレクションした99の怪奇譚でした。遠野物語などと同じように人々の怪しい不思議な体験談を集めたものです。これらのことが実際に起こったかどうかは別として、このような物語が生まれる文化・共同幻想・メンタリティの中に私たちは生きているんだよなあ、と思うと一つ一つの物語がいとおしく感じられます。一番気に入った物語はやはり「さとり」かなあ。