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紙の本
もうひとつの『まんじゅうこわい』
2003/10/21 21:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幽霊や妖怪が出てくると、恐いです。
考えるとつまらないかもしれませんが、あえて問うてみましょう。
なぜ、恐いんでしょう?
匂い、音、姿、いろいろありますが、つまる所、これだと思います。
いるはずのないものが、いるから。
じゃあ、この逆はどうでしょう。
いるはずのものが、いなかったら?
貧乏な男、ごさくはなまけもの。ある時、家で寝ていると、軒下から呼ばれます。
呼んだのは、何とだいふくもち。ごさくに負けず劣らず腹ペコです。仕方なく、
小豆をもらってだいふくもちに食べさせると、あら不思議。小さな大福餅が
ぽこぽこ生まれました。これが滅法うまいんです。ごさくは餅のおかげで
大金持ちに。さあ、欲を出したごさくの大福餅売り上げ倍増作戦の結果はいかに?
「おまん おきつねさまじゃろ」
「いんげ」
「ほんなら たぬきかよ」
「いんげ」
「むじなかよ うみぼうずかよ」
「いんげ いんげ」
「ももんがあ しばてん げじげじなどかよ」
「いんげ。わしゃあ だいふくもちじゃあ」
全体の粗筋はあらかた忘れていたというのに、この「いんげ」っていう
言葉のリフレインを含んだ、餅とごさくのやりとりは、
記憶に強く残っていました。
こちらが出ると、相手が下がる
相手が出ると、こちらが下がる
動きと並行して言葉のやりとりをする「花いちもんめ」に、
どこか通じる所がありましたし、言葉自体も「意味わからないけど
面白い響きだなぁ。」と思っていたのです。
一方、太い輪郭で書かれた田島征三さんの絵も、
言葉と同じ位、私の記憶に強烈な印象を残していました。
きんぴらにするため、牛蒡を切ると、爪と指の間や、皮膚に土がつきます。
この絵には、その土の匂いがするのです。
エンディングの絵も何とも言えず、寂しく、恐く、
ページを閉じた刹那、ふいと自分だけ追いてきぼりにされ、
背中をすうっと冷たいものが、上から下まで通り抜けて
いったような気持ちになりました。そして、「棚からぼた餅」
「漁夫の利」なんて諺を、片っ端からちり取りに集めて、燃やし、
「とっぴんぱらりのぷぅ」と唱え、
灰を二度と戻って来ない所に飛ばしたくなった事は、
言うまでもありません。
紙の本
強欲の果てに・・・
2023/03/17 22:27
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
田島征三さんの挿絵に触れたのヮ、
この絵本が最初だったと思います。
食べ物を巡る話で教訓を語る、
という子供の胸に響きやすい話の筋が、
田島さんによる作画世界の中で、
現実感に満ち満ちて進行していきます。
紙の本
不思議なだいふくもち
2001/06/16 15:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たんぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
口をきくだいふくもちが、あずきを食べ、小さいもちをうむ、という不思議なお話しです。結末もミステリーな感じで、ゾクゾクします(でも、うちのこは子は笑っていました)。
絵とお話しもあっているし、内容も面白く、なんといっても語り口調が、たいへん気に入りました。
こういう昔話は、おばあちゃんに読んでもらい、聞いてみたいです。
紙の本
あずきを食うだいふくもち。うまそー…。
2001/02/06 13:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まーしゃ@B◎◎KRACK - この投稿者のレビュー一覧を見る
おいしそーなだいふくもちがたくさんでてくる絵本です。
毎日ぐうたら暮らしていた「ごさく」の家の床下から、ある日「あずきくわせろ」というだいふくもちの声が。あんまりうるさいので、となりのもさくからあずきをもらってだいふくもちにやると、小さなだいふくもちを次々うみました。
あんまりおいしそうなので、ひとつ食べてみると、これがなんともうまいだいふくもちで、ごさくはこれで商売を始めます。評判が評判を呼び、ごさくのだいふくもちの店は大繁盛。けれども、ごさくはもっともっと儲けたかったので、だいふくもちにむりやりあずきを食べさせます。やがて、だいふくもちは口をきかなくなり、小さなだいふくもちもうまなくなってしまいました…。
昔話風の語りと力強い絵が、印象的な一冊です。こういう語りってなかなか難しいので、子どもと一緒に読む前に、ちょっと練習するのもいいかもしれません。土佐弁の語り口に、けっこうハマってしまうかもしれません(笑)。
この本では、だいふくもちがあずきを食べる様子が、実においしそうなのです。この様子を文章で説明するのは難しい。ぜひ手にとってみてください。そして、ぽこん!とうまれる小さいだいふくもち…。これも食べてみたいなぁ…。
紙の本
楽しくて怖い、余韻を残す昔話
2023/12/18 16:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
田島征三さんの、躍動感と何ともいえない愛嬌を称えた絵と、昔話が妙にマッチして強い印象を与える一冊。欲を出すとこうなるよ、といった昔話にありがちなストーリーを踏みつつ、摩訶不思議な展開。
楽しくて怖い、余韻を残す絵本だ。読み聞かせにもお薦め。