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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.6
- 出版社: 昭和堂
- サイズ:20cm/198p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8122-0625-1
紙の本
シルクロードの水と緑はどこへ消えたか? (地球研叢書)
砂に埋もれたミイラは何を語るのか? オアシス都市の繁栄はこのまま続くのか? 3000年の水をめぐる「自然−人間」の軌跡が、地球の「水危機」の問題を明らかにする。【「TRC...
シルクロードの水と緑はどこへ消えたか? (地球研叢書)
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商品説明
砂に埋もれたミイラは何を語るのか? オアシス都市の繁栄はこのまま続くのか? 3000年の水をめぐる「自然−人間」の軌跡が、地球の「水危機」の問題を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
昔、タクラマカン砂漠は緑だった…? | 井上隆史 著 | 1-37 |
---|---|---|
来る水、行く水 | 中尾正義 著 | 39-71 |
オアシスの盛衰と現代の水問題 | 中尾正義 著 | 73-118 |
著者紹介
日高 敏隆
- 略歴
- 〈日高敏隆〉大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所所長。おもな関心領域は動物行動学。
〈中尾正義〉大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所教授。
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紙の本
編集者より本の紹介
2006/06/09 16:58
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:matsu - この投稿者のレビュー一覧を見る
京都にある総合地球環境学研究所の所長、日高敏隆氏と、同研究所のオアシスプロジェクトのリーダー、中尾正義氏の編になる「地球研叢書」の第3弾です。
ユーラシア大陸の地図を広げれば、そのほぼ真ん中にタクラマカン砂漠が広がっているのがわかります。日本列島の面積の90パーセントにもなる巨大なこの砂漠を、古代の道シルクロードがはるばる辿るのですが、玄奘三蔵が中国からインドに旅したときも、シルクロードはこんなに砂漠ばかりだったのでしょうか?
本書の第1章「昔、タクラマカン砂漠は緑だった……?」にあるとおり、シルクロードをめぐる遺跡調査からわかってきたことは、かつてそこには緑豊かなオアシスがあったということです。しかし、そのオアシスは滅びました。水が失われたからです。第2章「来る水、行く水——オアシスをめぐる水の循環」では、オアシスを潤す水がどのように循環しているのか、現在どのような状況にあるのかを、タクラマカン砂漠南縁にそびえる祁連山脈の氷河との関係から解き明かします。そして第3章「オアシスの盛衰と現代の水問題」では、水の利用をめぐってオアシス都市の盛衰が繰り返されてきた歴史が明らかにされます。翻って第4章「砂漠化は地球環境に何をもたらすのか?」では、砂漠からもたらされる黄砂現象が、地球上の物質循環に与える多面的な意味を考えます。そして最後の第5章「シルクロードから消えた水と世界水危機」において、ユーラシア中央部で深刻化する水問題が、90年代後半以降喧伝される「世界水危機」のなかで、どのように位置づけられるのかを考えます。またコラム「心の水を考える」では、水をめぐる信仰から人びとが水に寄せる思いを読み取ろうと試みています。
「歴史は繰り返す」といわれます。しかし、私たちは歴史から学ぶこともできるのです。シルクロード周辺のオアシスの盛衰の歴史から私たちは何を学び取るのか、それこそが現在直面する世界的な水問題への解決の鍵と信じて本書は編まれました。