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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.11
- 出版社: 草思社
- サイズ:20cm/357p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7942-1089-2
紙の本
やがて中国の崩壊がはじまる
著者 ゴードン・チャン (著),栗原 百代 (訳),服部 清美 (訳),渡会 圭子 (訳)
幹部の腐敗、国有企業の破綻、法輪功の挫折、各地に頻発するデモ、チベット・台湾の独立問題。驚異の経済成長をとげた中国社会に生じつつある崩壊の兆しを看破した問題の書。【「TR...
やがて中国の崩壊がはじまる
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商品説明
幹部の腐敗、国有企業の破綻、法輪功の挫折、各地に頻発するデモ、チベット・台湾の独立問題。驚異の経済成長をとげた中国社会に生じつつある崩壊の兆しを看破した問題の書。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ゴードン・チャン
- 略歴
- 〈チャン〉1951年アメリカ生まれ。コーネル大学ロースクール修了。弁護士・ジャーナリスト。北京・香港・上海の米国系法律事務所に所属するかたわら、『ニューヨーク・タイムズ』等に執筆。
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紙の本
2006年頃までに中国(中国共産党による帝国)が崩壊?
2002/04/15 17:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LEE - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国の急成長は「張り子の虎」であり、遠くない将来に崩壊すると予言する衝撃の書。著者は中国のWTO加盟から5年以内にシナの共産党支配は終焉を迎えるという。つまり、2006年頃までの中国(というか中国共産党による帝国)の崩壊が想定されている。数々の腐敗と抑圧がWTO加盟を引き金に爆発するのか?
紙の本
中国経済崩壊の恐るべきシナリオ
2002/01/20 18:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:神楽坂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国のWTO加盟は、多くの国にとって脅威である。安くて質の高い労働力と対抗しなければならないのが当面の脅威。中国経済が発展すれば、なお脅威。しかし、非効率な国営企業が淘汰され、失業者が溢れ、中国経済は崩壊するというのが、おおかたの予想なのである。超大国たる中国の国力が衰えるのは、日本やアメリカにとってはある意味で歓迎すべきことかもしれない。だが、中国共産党がそうした人民の不満を抑えきれなくなるというシナリオは恐ろしい。人民の関心をそらすため、台湾侵攻が行われるとなれば、我々日本人も無傷ではいられまい。
紙の本
「邪悪な」体制と「正しい」民衆
2002/04/09 18:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:梶谷懐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本はすでにかなりのベストセラーになったので、書評を書くのもいまさらという感があるけど、なぜこんなに話題になったのか、その理由を改めて考えてみるとなかなか興味深いものがあると思う。
最近「世界の工場」としてその目覚しい成長ぶりがクローズアップされることの多い中国だが、著者は、国有企業の改革の遅れ、失業の増加、不良債権を大量に抱える金融機関、政府による企業への非効率的な介入、法輪功や少数民族地域の分離独立運動といった未解決の政治問題の存在など、中国が現在抱えているさまざまな「負の側面」を列挙して、そのイメージはナイーブ過ぎると警告を発する。
そして、インターネットの普及によるリアルタイムの情報や、WTO加盟に象徴される貿易の自由化による先進諸国の優れた商品の流入によって、「自由」のすばらしさを知った民衆と、相変わらず旧態依然とした中央政府による経済や言論活動の統制にこだわる共産党体制との間の矛盾が次第にあらわになり、特に党内部における大規模な権力委譲が行われるここ数年の内に、現体制は崩壊の危機に直面することになるだろう、と断じている。
著者が強調している中国の「負の側面」は、これまでにも中国を専門に研究している学者やジャーナリストによって指摘されてきたもので、その意味で特に新味はない。しかしこの本は、それらの「負の側面」を体系的に論じ、「中国共産党体制の崩壊」という一つのシナリオに収斂させたという点と、それらの記述が、著者が中国各地で地道に行ってきた取材に裏づけられているという点にその大きな特徴がある、といえるだろう。
ではこの本の予言どおりに中国は本当に崩壊するのだろうか? しかし、その予言を受け入れるには、僕は少なくとも次の三つの点で疑問を感じる。
一つ目に、政治的な問題についてはともかく、この本でとりあげられている経済面での問題点、例えば効率の悪い国有セクターや、政治の経済への介入、というのは、中国だけではなく多かれ少なかれ他の東アジア諸国も抱えている問題だと思う。だから、これらの問題点から今後の中国の経済成長に疑問を投げかけるのはいいけど、それが体制の「崩壊」に至るほど深刻だというにはちょっと根拠が薄い。少なくとも、他のアジア諸国の現状との冷静な比較がもう少し必要ではなかっただろうか。
二つ目は、この本の記述が、現在虐げられているけれど、やがて自由に目覚めて立ち上がる「正しい」民衆と、そういった民衆を力で押さえつけることしか考えない、古い社会主義のイデオロギーに凝り固まった「邪悪な」指導層、という二分法で貫かれている点だ。しかし、こういった単純な図式が、現代の「国家」と「民衆」との関係を考える上で、果たしてどこまで有効なんだろうか。
そして三つ目は、著者がこのような善悪二分法で中国を眺めているせいか、現体制の「崩壊」を冷静な分析結果として導き出しているというよりも、このような「邪悪な」体制はいつか「崩壊」するはずだ、という一種の願望として描いている、という印象を受ける点だ。こういった態度は、そのうち「邪悪な」現体制は積極的に「崩壊」させるべきだ、という考えに転化していきそうで、ちょっとおっかない。
こういった点を踏まえると、この本は、現在の「アメリカ」が、「中国」に対して向けるある種のまなざしを非常によく体現しているように思える。これがこの本が世界中で広く話題を呼び、ベストセラーになった一つの原因かも知れない。そういう意味で、その結論には納得できないけど、大変興味深い本であることは確かだ。
紙の本
崩壊するなら迷惑かけないでね
2001/11/27 18:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中宮崇 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実に、この地球上にいる人間の4人に1人が中国人。改めて聞くと凄い数字だ。
そんな巨人の中国が、近いうちに崩壊してしまうかもしれないというのがこの著者の主張である。
何しろこの国、あれだけ多くの人間を抱えながら未だに共産党の一党独裁。基本的人権も保障されず言論の自由もなく、チベットなどでは住民をがんがんぶち殺して平気な顔。
そんな国はなくなってくれればいろいろ好都合なのかもしれないが、本当に崩壊するのかい?という疑問に、この本はあらゆる角度から答えてくれる。
現在、中国には政治的、経済的、社会的、各分野に数多くの問題が山積している。そしてそれらの問題は突き詰めると、中国共産党という抑圧的で腐敗しきった連中が政権を握っているという一事に集約される。
国営企業がぼろぼろなのも、銀行が不良債権まみれなのも、農村が貧困なのも、都会に失業者があふれているのも、国民が銃で弾圧されるのもみーんな中国共産党のせい。
そんな中国が、先日WTO(世界貿易機関)に加盟したわけだが、WTOに加盟するといろいろと国際的に監視されるため、共産党も今までのようなむちゃくちゃなことが出来なくなる。給料をもらえずに騒いでいる労働者を銃で脅して解散させるなどということも出来なくなるわけだ。
ところが、WTOに入ったからといって経済状況がすぐに改善されるわけではなく、それどころか一時的には、国営企業はがんがんつぶれ、失業者はますます町にあふれ、国民は海外の情報に自由に接するようになりこれまで以上に不満を高める。
ところが共産党には、そうした不満を抑えるために今まで用いてきた暴虐な手段が使えなくなる。結果、抑えきれなくなり崩壊。と、これが本書の描くシナリオである。多くの取材に裏付けられており、説得力に富んでいる。
ただ一つ物足りないのは、中国の崩壊が日本に及ぼす影響について記述が乏しいこと。そのあたりも充実していれば100点満点なのだが。 (bk1ブックナビゲーター:中宮崇/ライター)