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商品説明
海を知りたいと思う人、特にこれから海洋学を志す若い人に、最新の系統だった海洋学の知識を伝えるために、海の誕生、海流、海洋系生態系の特徴、海洋汚染などについて紹介。88年初版の第2版。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
柳 哲雄
- 略歴
- 〈柳哲雄〉1948年山口県生まれ。京都大学理学部卒業。理学博士。九州大学応用力学研究所・力学シミュレーション研究センター教授。『La mer』編集委員等を務める。
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紙の本
海の誕生から地球上での海の役割,生物の営み,物質循環,海洋エネルギー,海洋汚染などを平易に解説
2001/03/06 18:16
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投稿者:木村 智博 - この投稿者のレビュー一覧を見る
地球環境に対する議論が高まっているなかで,海洋に対する関心が集まっている。国際共同研究が進められ,WOCE(世界海洋循環実験計画),IGBP(地球圏−生物圏国際共同研究計画),IGBP/LOICZ(沿岸域の陸域・海域相互作用)などの場が設けられている。多くの成果が得られ,環境問題の関連で,当該分野の研究者以外からの注目も集まっている。必然的に,海洋学の教科書でもこうした点に触れ,環境問題と海洋の関係を論じることになる。
本書でも最新の知見を紹介しているが,基本的には海洋学の全体像を示したテキストである。本書は水産高校,大学などで活用され,評価が高いことで知られている。初版は1988年に刊行されたが,地球環境の悪化を踏まえ,海洋汚染といったトピックを盛り込んでいる。全体を通じ,平易な記述で,海洋学を専攻しない一般の人にも読める内容に仕上がっている。環境問題や地球物理に興味のある人にも薦めたい1冊。
海洋学のエッセンスを凝縮し,12章で構成されている。したがって,各項目の説明はコンパクトで読みやすい半面,専門的に深く掘り下げるスタイルではない。少し物足りないと感じる読者の便を考慮し,巻末に参考文献を示している。海洋学のよき水先案内人を果たしている。
本書はまず,宇宙・地球・海の誕生のドラマを描く。2章で海とともに,生命の歴史をつづる。3章は海底に焦点を当て,海底地形,海底地質,プレートテクトニクスに触れる。4章で大気と海洋の関係を眺め,太陽放射,海中の音,大気大循環などを解説する。5章では水温,塩分,密度などの海洋の物性を,6章はコリオリ力,圧力勾配力といった海流に関係の深い事項,7章において波・潮汐,8章で海の生物に関する項目,9章では海の物質循環の様子,10章は沿岸海域(陸棚海域,内湾域,河口域,沿岸湧昇),11章において海洋エネルギーの技術的な解説,最終章で富栄養化,赤潮に代表される海洋汚染に関する話題を取り上げる。全体的に,バランスよく記述されている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001