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紙の本
英文学者30人を紹介
2002/02/25 23:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カレン - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書で取り上げられている『カンタベリー物語』や『嵐が丘』などの名作は、研究の対象としての、大げさな言い回しの出てくる、難しい読み物だと思われているが、発表された当時は、スキャンダラスで、流行の最先端をいっていた。
著者の狙いは、そういった名作を、名前は知っているけれど読んだことがない、つい敬遠してしまう現代の読者に、その当時人々の熱狂を伝えようというものだ。
タイトルに「とびきりお茶目な」とあることから大体想像はつくと思うが、著者と訳者の意図する「ユーモア」は、今読むとかなりつらいものがある。
しかし、なかにはそんなことが気にならないくらい、よくできている箇所もある。『チャタレイ夫人の恋人』が発表された当時の、雑誌「野原と渓流」にこんな書評が掲載された。
「余計なものを、かたっぱしから払いのける面倒さえいとわなければ、「チャタレイ夫人の恋人」は、ミッドランドの森番の仕事を魅力的に描いて見せてくれるし、害虫駆除や、キジの雛の育て方のヒントなどを教えてくれる」
「野原と渓流」の記者は、「余計なものを払いのけて」森番の仕事に触れる喜びにひたったのだろうか。
このように、文学史上に輝く名作の概要が、この1冊を読むだけでわかる。なにか読んでみたいけれど、どれからはじめていいのかわからない人や、英文学史のテスト前に、ざっと流れを頭に入れておきたい人の手助けになるだろう。