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商品説明
あなたのファースト・プライオリティーは何ですか? 31歳女性、31通りの最優先事項。直木賞受賞後第一作。『星星峡』連載に書き下ろしを加えて単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
偏屈 | 5-16 | |
---|---|---|
車 | 17-28 | |
夫婦 | 29-40 |
著者紹介
山本 文緒
- 略歴
- 〈山本文緒〉1962年横浜生まれ。神奈川大学卒業。OL生活を経て作家活動へ。「恋愛中毒」で吉川英治文学新人賞、「プラナリア」で第124回直木賞を受賞。著書に「紙婚式」「落花流水」など。
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紙の本
それぞれの31歳
2003/05/21 23:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ももぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
31歳の31通りの最優先事項。自分が31歳の頃の最優先事項はなんだったのだろう。この小説の中の31歳は大半が独身だったが、私の31歳は子育てに四苦八苦のめちゃめちゃな日々だった。世間的に見れば、それは幸せな時期なのかもしれないが、私にとっては、人生最大の苦難の日々だった。この小説の中の主人公達も、たぶん人から見れば平凡な日々に見えるであろう日常が、それぞれにとっては、いろいろな問題があり、どろどろした日々であるのだが、著者の筆にかかるとそれが湿度の低い、さらっとしたものになってしまう。それは、読んでいて、けっこう心地よくて、どろどろしながらも人生を達観しているようで、私は好きだ。この小説の31歳のその後をぜひ、長編で読んでみたいと思った。
紙の本
31歳って。
2003/01/24 03:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yuuko - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファースト・プライオリティーとは、自分の最優先事項のこと。
特にここには31才のいろいろな人間のファースト・プライオリティーについての短編が記されている。
さて、私の31歳とは、どんな時代だったんだろう? 自分の最優先事項って?
誰しもが思い悩むことであったり、ちょっと飛びすぎな事もあったり、身につまされることであったり、山本さん特有のちょこっと毒の有る文章で、さらりと表現されている。短編で物足りないと思う向きの方もあると思うが、私にはちょうど良かった。
私のお気に入りの短編は、31歳の独身女性が週末小旅行を一人で行い、行った先で自分宛に葉書をしたため、投函するという話。
そんななんとなく寂しい気分の時が、私にもあったからだ。
そこでこの小説の主人公が何をファースト・プライオリティーとしたかは、読んでみてのお楽しみ。
遠慮の無い毒が私には気持ちのいい作品でした。
紙の本
私のファースト・プライオリティは?
2006/09/18 19:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を初めて手に取った時、私はまだ20代だった。
なので31歳の物語を読んでも実感がなかったみたいだ。
「31歳、31通り」
帯に書かれた年齢に実年齢が近付いたので、改めて読んでみる。
学生だったあの頃、教室のみんなが同じ年だった。
大人になった現在、周りを見渡してみても同じ年の人は少ない。
あの頃よりはるかに多くの、あらゆる年齢層の人がいる。
たまに顔を合わせる昔の同級生もそれぞれの暮らしをしている。
まるで年齢でくくれていたものが無くなってしまったみたいだ。
本書もそうだ。
31歳といっても、色々な31歳がいる。
OL、フリーター、主婦、バンドマン…etc.
同じ年で、同じ時代に生きていても私たちはこんなに違う。
わずか9ページの中に色々な思いが渦巻いている気がした。
背筋が寒くなったり、胸が熱くなったり。
そしてページを閉じるときに
「わたしは?」
思わず自身に問いかけたくなるのだ。
そんな1冊。
紙の本
31の最優先事項
2002/11/29 04:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:moko - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本に収録されている31のお話の主人公はすべて31歳である。
それぞれの人生に於いて一番に優先される物事について描かれている。
男。女。ゲイ。
主婦にOLに作家、様々な人生を送る様々な人々の最優先事項。
一話あたりは短く、読み足りない感は否めなかった。
この続きが読みたいと悶絶する作品もあり、著者の長編ファンの私として
は腹五分目といった感じ。
31の中〜長編の序章が詰まっている印象を受けた。
世を拗ねたような主人公や、含みを持たせた終わり方など、この著者
の個性と、無駄のない文章でサクサクと読ませてはくれる。