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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.12
- 出版社: 神戸新聞総合出版センター
- サイズ:19cm/229p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-343-00300-0
紙の本
現場からの警告 阪神・淡路大震災10年 日本の危機管理は大丈夫か
著者 神谷 秀之 (著)
阪神・淡路大震災の教訓は生かされているのだろうか? 大震災以後に大きく変わったことは、市民の安全と安心の確保が至上命題になったこと。第1部では大震災当日を再現し、第2部で...
現場からの警告 阪神・淡路大震災10年 日本の危機管理は大丈夫か
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商品説明
阪神・淡路大震災の教訓は生かされているのだろうか? 大震災以後に大きく変わったことは、市民の安全と安心の確保が至上命題になったこと。第1部では大震災当日を再現し、第2部では日本の危機管理の検証を行う。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
神谷 秀之
- 略歴
- 〈神谷秀之〉1959年愛知県生まれ。法政大学卒業。時事通信社に入社。現在、大阪支社編集部記者。
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危機管理から見た地方分権の重要性
2011/05/21 08:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
震災から10年後に出た本だ。本書は「阪神・淡路大震災の教訓は生かされているのだろうか」という問いかけで始まる。国も災害情報を官邸に素早く収集する仕組みなどを整備してきた。しかし、今回の東日本大震災でも聞かれた「想定外」という言葉が、実は以前から繰り返されてきた。
第一部では阪神・淡路大震災直後の神戸市の幹部職員の対応を描き、第二部では震災で浮かび上がった、日本の中央集権システムの問題点について述べている。それを受けて、現場の自治体が自己決定し、責任と権限を持てる「分権型社会への転換」を訴えている。その実現のためにも、市民には「お上」への依存意識を一掃し、自治意識をもつことを求めている。
大阪市浪速区には安政大津波記念碑があるそうだ。その記念碑は過去の教訓を生かせなかった悔しさを訴えているらしい。人間は忘れっぽい。あえて忘れようとしているのかも知れない。しかしそれでは同じことの繰り返しだ。
著者は阪神・淡路大震災における国の対策が既存の制度の枠内にとどまってしまったこと、また、「被災自治体も国の姿勢を変えさせようという強い意欲・意思が希薄だった」ことを指摘している。そこには震災によって露呈した問題があった。それは「従来の枠を超えた新しい政策を創るチャンス」だったが、残念ながらチャンスは生かされなかった。今回の震災の復興策では、前例や常識にとらわれない創造的な施策が期待される。そして我々も再び芽生えた防災意識を風化させないようにし、来たる次の災害に備えねばならない。