「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発行年月:2003.5
- 出版社: 紀伊国屋書店
- サイズ:20cm/430p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-314-00937-3
紙の本
美しくなければならない 現代科学の偉大な方程式
著者 グレアム・ファーメロ (編著),藤井 昭彦 (校閲),斉藤 隆央 (訳)
優れた理論に対するアインシュタインの最高の賛辞は「美しい」であった。現代文明に多大な影響力をもたらした方程式を取り上げ、その方程式の由来と波及効果、美しさとパワーの秘密に...
美しくなければならない 現代科学の偉大な方程式
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
優れた理論に対するアインシュタインの最高の賛辞は「美しい」であった。現代文明に多大な影響力をもたらした方程式を取り上げ、その方程式の由来と波及効果、美しさとパワーの秘密に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
美しくなければならない | グレアム・ファーメロ 著 | 11-22 |
---|---|---|
革命家なき革命 | グレアム・ファーメロ 著 | 23-63 |
「六分儀」の方程式 | ピーター・ギャリソン 著 | 64-92 |
著者紹介
グレアム・ファーメロ
- 略歴
- 〈ファーメロ〉米ノースイースタン大学の物理学準教授。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
さまざまな読み方ができる科学理論のコレクション
2003/06/20 19:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:田口善弘 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美醜の問題は客観的ではないがゆえに、科学とはかけはなれていると思いがちだが、どっこい当の科学者達は(独創的な創造を行うと言う意味で)自分たちは芸術家にこそ一番近いと思っていたりする。で、方程式が美しい、という何とも不可解な言説が登場することになる。本書は、美しいというネタにかこつけて、有名な方程式を11個あげて、その方程式の発見者の物語や、その方程式自体の歴史的な意味などを興味が持てるように解説した11本の原稿の集まりである。取り上げられた方程式の中には、アインシュタインの一般相対論みたいなお約束のものから、ドレイク方程式みたいに美しいとはちょっと言い難いものや、結局方程式なんか出てこないジョン・メイナード・スミスの手になる進化のゲーム理論まで実に多岐に渡っている。羞しいことに僕は、物理の方程式の方がむしろ解らなかったのだが、方程式にまつわる記事、ということ以外一切を各筆者にまかせでもしたかの様にまさに十人十色でまったく飽きさせない構成になっている。
ただ、願うべくは、出てくる方程式のいくつかは馴染がある方がいいだろう。1つとして馴染のある式が無いようではちょっとつらいかも知れない(もっともヤン=ミルズ方程式なんて解る人が何人いるか妖しげだが)。そして、読み終えた後には独断と偏見を持ってベストワンの方程式を決めて欲しい。僕? 僕はまあ、ロバート・メイの手になるロジスティック写像方程式をベストワンにしておこう。が、勿論、専門外の原稿でも十分たのしめるだろう。僕はシャノンの方程式を扱った原稿を読んではじめて、ビットがそもそも通信量の単位として考案されたことを知った。本当、シャノンという人物は、実にいろいろなことを見透して理論を構築したのだとあらためて感心する。とかいうように人により読み方は各々だろう。是非、自分なりの読み方をみつけて欲しい。
(田口善弘/中央大学理工学部物理学科 助教授 http://www.granular.com/tag/index-j.html)
紙の本
E=mc2に「美」を感じとれるか
2003/05/28 17:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紀伊國屋書店 - この投稿者のレビュー一覧を見る
20世紀を代表する科学の大方程式とその周辺を物語る本が出版された。編者のファーメロは初めて見る名前かもしれない。でも、『皇帝の新しい心』のペンローズが「アインシュタインの一般相対性理論」(これほど簡明な一般相対論の説明は見たことがない)を執筆し、『宇宙創成最初の3分間』のワインバーグが「あとがき」を執筆、『フェルマーの最終定理』のサイモン・シンが絶賛の書評を書いたといえば、少しは想像がふくらむかもしれない。「サイエンティフィック・アメリカン」の数学コラムを書いていたイアン・スチューアートは「方程式の美しさを、人類の大半は見過ごしている。しかし今、その美しさをとことん満喫できる、最高に読みやすい本にめぐり会えた」と評する。アインシュタインのE=mc2がいかに誕生したのか? ディラック方程式は? シャノンの方程式は? 目次を眺めるだけでも楽しいが、地球外文明探査のドレイク方程式や、オゾン層とフロン問題の化学方程式まで出てくるといかに扱っているのか、ページをめくりたくなる。
【目次】
革命家なき革命 プランク−アインシュタインの方程式と量子のエネルギー グレアム・ファーメロ
「六分儀」の方程式 E=mc2 ピーター・ギャリソン
愛欲と美意識とシュレーディンガー方程式 アーサー・I・ミラー
素晴らしい魔法 ディラック方程式 フランク・ヴィルチェック
情報をビットで刻む シャノンの方程式 イゴール・アレクサンダー
生きているのに最高の時代 ロジスティック写像 ロバート・メイ
生命の方程式 進化を明らかにする方程式 ジョン・メイナード=スミス
環境をめぐるおとぎ話 モリーナ−ローランドの化学方程式とフロン問題 アイスリング・アーウィン
天空の鏡 ドレイク方程式 オリヴァー・モートン
重力の再発見 アインシュタインの一般相対性理論の方程式 ロジャー・ペンローズ
隠れた対称性 ヤン−ミルズの方程式 クリスティーン・サットン
あとがき 偉大な方程式はいかにして長く世に残るのか スティーヴン・ワインバーグ