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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2006/09/01
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/203p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-301871-2

紙の本

レインツリーの国 World of delight

著者 有川 浩 (著)

きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があ...

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レインツリーの国 World of delight

税込 1,320 12pt

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商品説明

きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった—。青春恋愛小説に、新スタンダード。【「BOOK」データベースの商品解説】

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。しかし、かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった…。メディアワークス刊「図書館内乱」の中に登場する書籍「レインツリーの国」が実物となった。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

有川 浩

略歴
〈有川浩〉2003年「塩の街」で電撃小説大賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「図書館戦争」など。

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みんなのレビュー687件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

あなたがそこにいてもボクは気づけない

2006/10/01 23:01

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 入社三年目のある日、中学生の頃に読んだあるライトノベルを思い出し、そのラストについての感想をネットで探していた向坂伸行は、一つのブログにたどりつく。「レインツリーの国」。自分のあの本に対する感想も話したい。そんな飢えから、彼はそのブログの管理者ひとみに向けて一本のメールを出す。それがすべての始まり。
 お互い顔も知らない。分かっているのは相手が同じ年頃の異性であるということだけ。返信が来ているかワクワクしながら帰宅し、畳み掛ける様に繰り返されるメール。飢えを満たすかのようにはきだされるあの本への想いなどなど。そして、説得の末、伸行はひとみと実際に会う約束を交わす。
 メールで青春の思い出をさらけ出しあった存在。展開される理性的な文章。相手に気遣う優しい性格。ネットの世界で抱いたイメージを持ってひとみに会った伸行は、違和感を感じる。食べたいものを聞いたのに、返ってくる答えは静かな場所がいいということ。自己主張しない性格なのかと思えば、今入れる吹き替えの洋画があるのに、3時間待ってでも同じ吹き替え版が良いと頑なに主張する。満員のエレベーターに乗り込み、満員のブザーが鳴ったのに降りない…。
 彼女には、ネットのイメージと現実のギャップを説明する、ある秘密があったのだ。
 本書は、作者の別作品「図書館内乱」の作中作品であり、これを読んだ方にはこの秘密が何かは自明なわけですが。単なる販売戦略というなかれ。本書に込められたメッセージはかなり、大きい。
 秘密が発覚してからの、伸行(伸)とひとみのメールのやり取りが圧巻。本書には作者の他作品に見られるような銃撃戦の要素はありませんが、代わりにぶつけられる言葉の威力がすごい。お互いノーガードで、こぶしをたたき込み合うような、言葉のやり取りが繰り広げられます。この中でぶつけられる想いに、自分もハッとさせられることが多々あります。
 自分は人をこんな視線で見ていないだろうか。口先では奇麗ごとを言うけれど、本当に本質を理解している?実際は自分のリクツが優先されていない?二人に投げつけられるトゲは自分にも刺さる。
 「内乱」を読んだときから、どうしてこの人はこのテーマを選べたんだろうと思っていました。普通に暮らしていたら、きっとなかなか思い至らない。その秘密の一端は、あとがきで明らかになりましたが、そのきっかけを押し広げて、こうして作品に仕上げたのは、やっぱりすごい。
 ただ一つ。出版順は、「内乱」→「レインツリーの国」ですが、読む順番はどちらが良いかちょっと悩む。個人的には、本書が先のほうが良いかなと思います。問題の背景について色々考えられるし、そういうものを把握した上で「内乱」を読めば、作中人物がどんな感想を感じたのだろうか、と想像できるから。

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紙の本

「・・・重量オーバーだったんですね」

2008/07/17 14:13

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「……重量オーバーだったんですね」
 なんということのないセリフだけれど、物語の中で読むとかなり重い。気づかない悲しみ、気づいてやれなかった後悔が、そのまま伝わってくるのです。

 昔、大好きだった本がある。
 今も忘れられないくらい好き。
 でも、あの結末には納得できない。
 気まぐれに、昔好きだった本のレビューをインターネットで検索し、その結末について誰か何か書いていないかと探していた伸之は、自分と同じような感想を書いているサイトを見つける。
 でも、自分とまったく同じ意見でもない。レビューを書いた女性らしきサイトの管理人と、男である自分の感覚の違いだろうか。
 自分が忘れられない本を、自分と同じように好きな相手だと感じた伸之は思わず感想を書いて送るなどという、今までしたこともないことをしてしまう。
 それをきっかけに「伸」と「ひとみ」のメール交換が始まった。
 やがて、リアルで会って話をしようということになるのだけれど、現実の「ひとみ」は電子メールでやりとりした文章から受ける印象とどこか違っていた……。

 「伸」の忘れられない本について、極めて大雑把なあらすじを読んでいて、どこかで読んだことがあるような気がしました。
 高校生の少年少女たちが大人相手に繰り広げる、波瀾万丈で痛快な冒険。でも、結末は一転して少女から少年に別れを告げる物悲しい結末……笹本祐一の『妖精作戦』みたいだなあと思ったら、その本のタイトルは『フェアリーゲーム』。あ、もしかして、これのことかな……?
 それなら、確かに僕も、あの結末については言いたいことがある!

 納得できない物語の結末を、誰かと話し合ってみたい。この何とも言えない気持ちを誰かと分かち合いたい。これは別に本の感想に限らないこと。風が気持ちいいね、この料理が美味しいね、そういう気持ちを分かち合える相手こそベターハーフ。
 この話は、最初から最後まで最良の伴侶を求める男女の物語なのだと思います。

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紙の本

伝えたい、分かりたい、その入口で立ち止まってしまう人へ

2007/05/27 23:26

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つきこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 恋愛は究極のコミュニケーション。この人を分かりたい、私を分かって欲しい。
そう思う事の幸せと痛みに、初々しくも心が温かくなりました。
 コミュニケーション強者は得だ。恋愛強者ミサコが魅力的なのも同じ理屈だろう。
 この小説の一方の主人公伸を関西人全般にあてはめるのは早計だけれど、関西人の根拠希薄な多幸感はコミュニケーション強者である事に由来するとつくづく感じた。打たれ強さは発した言葉の数に比例する。その結果、対人関係における最終奥義を他者より早く獲得する。どうにもならんこと、ようわからんこともあるけど、でも別にそれでええんちゃうん?

 納得のいかない結末に長年拘りがあったライトノベル”フェアリーゲーム”。その感想をメールを通じて語り合うことで知り合った伸とひとみ。うわぁ〜この人めっちゃわかってるやん。でもちょっと俺にも言わせて。伸の心情を関西弁で意訳するとこんな風。話を聞く、でもそのオチないんちゃう?ひとこと言わせてや。返事を返す。そうして積み重ねられていく二人の物語。後天的に習得した第二言語では伝わらないニュアンスがある。ひとみが新しいコミュニケーション手段の習得に二の足を踏むように、伸が関西弁を使うように、心底相手に伝えたい事がある時人はネイティブに戻る。
 伝えたい、でも伝わらない。
 一言一句違わずに自分の心情を語るのはとても大事な事、けれどもっと大切な事は伝えたいという気持ちが相手に届く事。荒削りでも言葉足らずでも、その気持ちが届く限り関係は途切れない。伝えたいと思うそんな人がいる事が何よりも特別な事だとわかる。
”繋がりたい”という細い糸が次第に確かな物へと変わりゆく過程が丁寧で、伝える事の大切さと難しさにしみじみと感じ入る。
 突き詰めれば異文化コミュニケーションのこのお話、”あなたと私はこんなにも違う”例え同じ本に感動したとしてもその違いは歴然と立ちはだかり、その違いをどう越えていくのか、読ませてくれる。
 すごく言葉足らずなくせに、言わなくてもいいひと事は鋭かったりと、対人関係は面倒だし難しい。けれどそこを越えた所にすごく楽しい事が待っているような。言葉を尽くして他者と向き合う楽しさに目覚めれば世界は変わる。
 伝えたい分かりたい、その入口で立ち止まってしまう人の背を優しく押す事になればいい、そんな物語でした。

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紙の本

ネットの読書感想によって結ばれるふたりは

2007/06/20 12:55

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

有川浩の「図書館」シリーズ第2作目『図書館内乱』に
登場する『レインツリーの国』。
本書はその実物である、という設定だが
出版社も違っているし、
「図書館」シリーズのヒット便乗という
出版戦略を感じない。
なによりも内容がすばらしい。
図書館シリーズを読まなくても
この本の訴えかけるテーマは読むに値するし、
独立した一冊の小説になっている。
中学生の頃に読んだライトノベルの感想がきっかけで
知り合った伸行とひとみ。
メールで青春の思い出を自分の言葉でさらけ出し、
それに共感し反応するうちに、
相手が忘れられない大きな存在になる。
しかし実際に会ってみると、伸行はひとみに
違和感を感じずにはいられない。
これ以上相性があう異性には出会えない、
と思わせる恋愛初期から、
こちらが想像した部分を裏切る負の側面が
見えてくる時期——恋愛にはつきもの——に
移行したかに見えて、実はひとみには秘密があった。
その秘密が分かってからのメールの応酬が秀逸。
繊細さとデリカシーのなさ。
気遣いと独りよがり。
若いふたりが自分の中で同居する、
しかも相反する二つの要素によってすれ違いながらも
相手をしっかりと見つめようとする
姿勢のよさに引き込まれていく。
こんな黎愛小説を読みたかった。

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紙の本

泣く…

2015/10/14 10:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:笑う門ふう - この投稿者のレビュー一覧を見る

4年前に読み、再読。
また泣いてしまった…。主人公の伸が優しすぎて、まっすぐでピュアでそれでいて男らしい。
図書館戦争に出てくる「本」を実際の小説として書いて下さる有川さんは本当にすごい!
あとがきに有川さんご本人も書かれていますが、私も自分への戒めも込めて…。
何故だか有川さんの本って読後、作者に感想を伝えたくなる。自ら読書感想文なるものを書きたくなりますね。私だけかしら??

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紙の本

好きなお話

2015/09/22 12:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うさぱんだ - この投稿者のレビュー一覧を見る

私が、有川浩さんの本の中ではじめて読んだ本です。
メールから、始まりました。
すごく、いい本なので、読んでみてください。

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紙の本

すごく好き

2015/09/07 13:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:愛月 - この投稿者のレビュー一覧を見る

有川浩の小説の中でもかなり好きです。
図書館戦争とリンクしている点も、ポイントです。
ベタ甘が好きな方には本当におススメ。

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紙の本

そこはきっと閉ざされた空間ではなく、分かり合える人と一緒に笑える場所だ。

2007/07/15 20:20

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

『クジラの彼』を読んで著者の表現する「甘さ加減」に掴まれてしまい、2冊目に選んだ『レインツリーの国』。これには自衛官は登場しないが、他の作品に本書が登場しているらしい。そちらは未読だ。
メールのやりとりがきっかけで恋が始まる。
そんなシチュエーションは現代では珍しくなくなった。実際映画やドラマでも取り扱われている。
メールは二次元の世界だ。実際の相手を知らない。しいて判断するとしたら文面から受け取った印象に過ぎない。最初に好きになったのはどこだろう?
登場人物の彼女・ひとみには実は聴覚障害がある。
それゆえに言葉をすごく大事にして、それが彼・伸を惹きつける。
自らの障害のために頑なで臆病になっている彼女は初め彼と会おうとしない。でも彼は言葉以上の彼女を知りたくなったのだ。
彼女の殻をゆっくりと壊していく過程が描かれていて、それが決して簡単じゃないことが伝わってくる。
相手を理解したい。理解して欲しい。ふたりの気持ちの葛藤がメールの文面で描かれる。
押しが強い場面はあるけれど、彼のやさしさが魅力的だった。
うわべだけでない、他人の気持ちに寄り添う努力の出来る人。
困難だった分、ふたりが通じ合う場面では嬉しくなってしまい一気に読んでしまった。

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紙の本

あんまり他人が褒めると、疑いたくなる性分なんです。でね、同じ時期に山本弘の傑作を読んじゃって、同じ題材なら山本のほうが圧倒的に上かと・・・

2006/11/25 22:10

14人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

げっ、やっぱ女性だったんだ、って最後にサプライズ。お話のことじゃありません、有川浩のこと。ま、今まで出た本でもルビはふってあったかもしれないですね、ありかわ こう、って。でも、薄々は感じていたんですね。
さて、何とも清潔なカバーデザインです。ま、イラストかと思える写真の使い方にはあまり感心はしませんが、色合いも爽やかで、角背の造本は、ちょっとタイトルにはあわないものの、若い人が持ち歩くにはピッタリ。しかも手に持つと案外重くない。こういう本はいいですね。
これは、『図書館内乱』の「二、恋の障害」で、小牧教官が彼のことを慕う高校生の中澤鞠江に薦めたがために、図書館がメディア良化委員会の攻撃にあうことになった『レインツリーの国』という、まさにその小説です。新潮社とメディアワークス(角川書店)とのコラボレートということで話題ですが、新潮社がこの提案を受け入れた背景には、当然、大江健三郎『「雨の木(レインツリー)」を聴く女たち』があることは確かなはずです。ま、あくまでタイトルだけの話ではありますが。
で、これは入社三年目の向坂伸行が、昔読んでその結末に納得することが出来ないでいた『フェアリーゲーム』と言う本のことを語っている『レインツリーの国』というブログに出会い、その主催者であるハンドルネーム ひとみと知り合い、恋に落ちていく話です。二人の間には聴覚障害という問題が横たわっています。
さて、またまた困りました。この作品に寄せられている書評の全ては絶賛ばかりです。声高に宣言するものから、幸せな読書体験だったとさらりと結ぶものまで、基本的には皆さん褒めている。こういう中で一人ネガティヴなことを書くって言うのは、いやなんですよ。一人だけ天邪鬼みたいで。
でもね、私は憲法改正賛成者が国民の八割を超えた、っていうマスコミの報道に胡散臭さを感じる、それと全く同じ意味で、この全員感動ってえ奴にきな臭さを感じるんですね。じゃ、始めますか・・・
まず、向坂伸行がメールで使う大阪弁、この必然性を感じません。いや、会話なら納得はします。でも、きっかけはブログですよね。地方出身者が手紙の中で、まして見知らぬ人へのメールの中でコテコテの方言を使うのか?という素朴な疑問があります。方言が生かされているとは、私には思えない。むしろ、真剣な内容が馬鹿にされているような不快感を抱きます。
次は、伸行が出すメールの長さ。ブログであれば、もっと短いもののやり取りが常識でしょう。ただし、伸行が出すのは普通のメールですから、それとは違う。でも、普通、初対面の相手には短い文面で、というネチケットはあります。長くなるならば、本文と添付文書を分ける。でね、そういうルールに乗らないメールが来た時、普通、受け手は拒否しますね。
でも、それは大阪弁メールほど不自然ではありません。実は、もっとも気になったのが初めてのデートで映画館に行くところなんです。ひとみ、はどうしても字幕つきの映画を観たいといいます。ただし、彼女が選んだ映画は、指定の関係ですぐの上映を見ることはできなくて、三時間後であれば観ることができます。
で、伸行は彼女の蹴って、自分で勝手に邦画を選びます。ここが納得できません。フツー初デイトで男がそれをやるか?相手に合わせるでしょ。私はこの三つでカツンときましたね。ウソだろ、って。
実は、たまたま私はこのあとで、山本弘の『アイの物語』というAIを扱ったSF連作を読みました。その中に「ときめきの仮想空間」という話があって、これを読んだ時、なんて短い話の中で、ネット世界での男女の出会いを自然に描くのだろう、しかもそのラストの切れ味。実は、それだけじゃあないんです、この有川の作品と比較した点は。
でもそれは書きません。私が、『レインツリーの国』を冗長と断ずる理由が分るはずです。

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2006/10/16 21:01

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2006/11/03 00:03

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2006/11/13 22:00

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2006/11/20 07:13

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2006/11/23 21:48

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