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紙の本
データの罠 世論はこうしてつくられる (集英社新書)
著者 田村 秀 (著)
メディアを通して次々発表されるデータに、どれほどの客観性があるのか。視聴率から経済波及効果、都市ランキング、出口調査まで、さまざまなデータを検証することで、データの罠を見...
データの罠 世論はこうしてつくられる (集英社新書)
データの罠 世論はこうしてつくられる
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商品説明
メディアを通して次々発表されるデータに、どれほどの客観性があるのか。視聴率から経済波及効果、都市ランキング、出口調査まで、さまざまなデータを検証することで、データの罠を見抜き、正しい情報の読みとり方を提案する。【「TRC MARC」の商品解説】
知らず知らずのうちに世論は操作されている。
巷にはデータが溢れている。「視聴率」「内閣支持率」「経済波及効果」等々。そのデータにどれほど客観性があるのか。実はかなり危ういデータが跋扈しているのだ。本書ではデータの正しい読み方を考える。
【商品解説】
著者紹介
田村 秀
- 略歴
- 〈田村秀〉1962年生まれ。東京大学工学部卒業。自治省を経て、新潟大学大学院実務法学研究科助教授。著書に「市長の履歴書」「道州制・連邦制」「政策形成の基礎知識」など。
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著者は勉強しても、読者の勉強には・・・。
2006/11/01 23:51
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:拾得 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数字をうまく使って語ると、どこか信憑性を増した感じがすることがある。もちろん、そこには落とし穴がある。社会の状況を数字に置き換えるときには、なんらかの単純化が避けられないわけであるから、そこに作為を紛れ込ませる余地が生じてしまう。本書は、現代社会にあふれる数字=データを使った論のあやうさを指摘したものである。世論調査から「豊かさ指標」などといった種々の都道府県ランキング、さらにはニュースのコメンテーターが好んで口にする経済波及効果などまでを俎上に載せている。
ところで、こうした「統計数字の告発」の類書は実は数多い。ダレル・ハフ「統計でウソをつく方法」(ブルーバックス)はすでに古典といってよく、最近の日本でも谷岡一郎「社会調査のウソ」(文春新書)はかなり話題となった。それもあってか、本書は3番煎じの印象をまぬがれないだけでなく、深みを欠く。著者のお勉強や読書の成果ではあっても、読者の勉強にはあまりならないといってよい。
たとえば、インターネット調査への批判は当たっているかもしれないが、それを単に「テレゴングと同レベルのもの」と断じるだけでは、世論・社会調査の現状を理解したことにはならない。他人の議論を借りるだけではなく、従来の調査というものが、どのような考えにもとづいており、インターネット調査がそれらとどう異なってしまっているのか、というところまで論じなければ、読者に「考える」機会を与えたことにはならないだろう。
言及しているデータの多種多様さは評価できるにしても、物足りなさが残る読後感である。