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紙の本
対称性から見た物質・素粒子・宇宙 鏡の不思議から超対称性理論へ (ブルーバックス)
著者 広瀬 立成 (著)
鏡や素粒子などの身近な疑問から、「究極の統一」の鍵と期待されている「超対称性理論」まで、物理学者はどのように考え、どのように理論を作っていったか、「対称性」をキーワードに...
対称性から見た物質・素粒子・宇宙 鏡の不思議から超対称性理論へ (ブルーバックス)
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商品説明
鏡や素粒子などの身近な疑問から、「究極の統一」の鍵と期待されている「超対称性理論」まで、物理学者はどのように考え、どのように理論を作っていったか、「対称性」をキーワードにわかりやすく解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
広瀬 立成
- 略歴
- 〈広瀬立成〉東京工業大学大学院博士課程修了。東京都立大学名誉教授。早稲田大学理工学総合研究センター教授。小山田環境対策連絡協議会代表、ナチュラリストの会SMART会長。
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紙の本
対称性と進化の関係
2006/12/03 14:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:裕乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る
対称性が高い、とはどういうことか?この本では対称性が高いものの例として、球が挙げられている。球には特別な方向がなく、その表面に他から区別できる特殊な場所はない。このように特別な方向、場所のない均質な状態を対称性が高いということができる。この本では対称性の高さを求めて、まず分子、原子、素粒子の順にミクロの世界に踏み込んでいく。原子のレベルまではほぼ高校までに習った事項の復習であるが、素粒子レベルの世界の対称性の高さには驚かされた。すべての物質は6種類のクオーク(これが3つ集まって中性子または陽子ができる)と、同じく6種類のレプトン(電子はこれに属する)で構成されているという。そして、これらの素粒子の間に働く力は、重力・電磁力・強い力・弱い力の4つにシンプルに分類されるという。今まで小耳に挟んだことはあるが、詳しくは知らなかった、クオークのカラーやフレーバーの概念もクリアカットに説明されていて理解しやすかった。さらに対称性の高い世界を求めると、ビックバン直後の超高エネルギーの状態に行き着く。ここでは、前述の4つの力が一本化され、超対称性が成り立っていたという。宇宙が膨張しエネルギーが低下するにつれて、対称性が破れ4つの力が分化し、現在の状況になったという。つまり、宇宙の進化とは対称性が低下していく過程である、ということができる。この考え方は宇宙のみならず、生物や社会などあらゆる進化に拡張できるのではないか、と私は思う。どこから見てもほぼ同じに見える単細胞生物に比べれば、人間は明らかに対称性の低い形状をしている。社会についても、誰もがほとんど同じ生活を送っていた原始時代に比べれば、現代社会ははるかに不均一で対称性が低いといえる。宇宙開闢以来続いてきた、対称性の低下の流れの先端に、格差社会が位置しているのだろうか、などと考えさせられた。
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素人に解り易い内容、それが逆に物足りない
2006/04/29 11:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鏡に映る虚像と実物との対称性という身近な現象から説き起こし、対称性と対称性の破れという考えが、原子論、量子論、素粒子論の発展においてどのような役割を果たしたきたか、を解説している。さらに超対称性という考えで、電磁力、弱い力(相互作用)、強い力(相互作用)、重力の統一理論と、相対性理論と量子論の統合理論とが、どのように研究されてきているかも、述べられている。素人に解り易い内容である。それが逆に物足りない点にもなっているようだ。対称性という題の本であるからには、対称性と保存量・保存法則との関係や不変性との関係について、もう少し説明してほしかった。対称性の深い意味合いがいまいち理解できない。