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商品説明
教育や人の心のあり方が危機に瀕するであろうことを、30年前に予見していた岡潔。昭和39年に発刊された「風蘭」を中心に、他の著書からも一部を加え、構成を変えて集成。大数学者の言葉が甦る。【「TRC MARC」の商品解説】
甦る名著。
大数学者・岡潔の言葉!
多くの人は、人には心があることを忘れてしまっているように見えますし、教育もこんなことを続けているとどうなるのだろうというような教え方を変えようとはしません。
それでわたしは、わたしの心持ちを少数の人にでもよいから一度沁々(しみじみ)聞いていただきたいと思うようになりました。
……『風蘭』まえがきより
大自然は人の子を生むだけではありません。
これを育てます。
これがほんとうの教育です。
人はその手助けをします。
これを人は教育といってますが、ほんとうは教育の手助けなのです。
――「教育はどうすればいいのだろう」より
生前は40年間、世間と没交渉で数学の研究に打ち込んで来ましたが、晩年は世の中の乱れ、殊に教育の事が心配になって警告を発し続けました。
「心を置き去りにしてこんなことをしていると、今にひどい目にあいますよ」と講演会の席上で社長さんたちに苦言を呈したのも、経済の高度成長たけなわの頃でした。
当時は「鳩が豆鉄砲を喰ったような顔」しかされなかった父の言葉も、昨今のような世情ではもう少し理解を得られるのではなかろうかと思います。……「はじめに」鯨岡寧より【商品解説】
目次
- ●こころ
- ●天と地
- ●いのち
- (情緒と創造/情緒の濁り/星雲以来の向上/文化と悦び)
- ●池の底
- (水滸伝/ドストエフスキー)
- ●教育はどうすればいいのだろう
- (小学校以前/情緒の教育/知性と意思の教育/残された諸問題/その後の研究)
- ●創造性の教育
- ●教育というもの
著者紹介
岡 潔
- 略歴
- 〈岡潔〉1901〜78年。大阪市生まれ。京都帝国大学卒業。数学者。奈良女子大学名誉教授等を務めた。「春宵十話」で毎日出版文化賞を受賞。朝日文化賞受賞。文化勲章受章。
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2002/04/14朝刊
2002/04/25 22:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文化勲章受章者で、一九七八年に亡くなった数学者が残した随筆の数々を集めた。著者は生前、「私の数学は、情緒を数学という形に表現したもの」と語っていたという。知育偏重教育に早くから警鐘を鳴らし、「情緒」を重視していた著者らしい言葉だ。本書でも、自然との触れ合いや心の豊かさを大切にした教育の必要性を、平易な文章でとつとつと説く。数学者としての透徹した目と仏教に対する造詣の深さが相まって、その言葉には含蓄がある。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001