「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
紙の本
図説日本の植生 (講談社学術文庫)
日本の豊かな植生を250点に及ぶ写真・図表を駆使して解説した入門書。北海道から南西諸島まで細長く伸びる列島には、亜寒帯から亜熱帯にわたる気候のもとに多様な植物が存在する。...
図説日本の植生 (講談社学術文庫)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
日本の豊かな植生を250点に及ぶ写真・図表を駆使して解説した入門書。北海道から南西諸島まで細長く伸びる列島には、亜寒帯から亜熱帯にわたる気候のもとに多様な植物が存在する。その植物を個体としてではなく群落として捉え、分布と遷移を軸に生育環境との密接な関係を解明、自然植生から人為が影響する植生までを網羅した。自然保護や環境問題を考えるうえでも必読の書。【商品解説】
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
日本の自然の豊かさをどう見たらよいのか?
2005/11/27 23:35
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:拾得 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「植生」というと、一般にはやや耳慣れないことばだが、要は、植物を個々の花や木単位で考えるのではなく、その場所に成立する集団を全体的にとらえようとする概念であるという。必然的にその場所の気候や土壌なども含めた理解が求められる。いわば、ガーデニングなどとは対極的にある発想と言えるだろう。同時に、環境問題や自然保護を考える際に、もっとも必要とされる視点ではないだろうか。マングローブから雪に耐える針葉樹林まで、多種多彩な植物群落を抱えもつ日本の植生をコンパクトにまとめた点はなかなか得難く、通読するというより、常に携帯して参照できるハンドブックである。
さて、本書が出たのは現在より30年前の1975年。環境庁の設置が1971年であるから、やっと「環境問題」が世間に注目されるようになったころだ。刊行当時は「環境教育」の手引きとして注目を浴びたという(「まえがき」より)。なるほど、図鑑的な分類ではなく、照葉樹林帯から海岸や都市林まで、写真等の豊富な図版を添えた肌理のこまかい紹介は、身近な植生を見る視点を培ってくれる。後には、著者の一人である岩瀬が、一高校教師として「校庭の雑草」などを素材に同様の環境教育書を次々と出していったが、その原点にあたる。
30年後の現在、「知床」が世界遺産に指定されたように、「環境問題」という言葉は世間的にはほぼ定着したといってよい。しかし、その考え方はそうやさしいものではない。単に「保護すればよい」で済むわけではないことはよく指摘されることだが、本書でも、「植生」を見るときに、安定的な部分(極相という)だけではなく、変化する部分(遷移)も含めて教えてくれる。この変化への対応が、環境問題のむずかしさのひとつなのだろう。
2005年にはカラー化し全面的に改訂した新版が元の出版社から刊行されたが、旧版である本書を文庫化した講談社の慧眼も高く買いたい。
紙の本
我が国の植生を豊富な写真や図表で分かりやすく紹介した入門書です!
2020/04/07 10:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、我が国の北海道から南西諸島に至る多様な気候のもとで存在する植生について250点以上もの写真や図表とともに解説した「日本の植生」についての入門書です。同書では、植物を個体としてではなく、群落として捉えながら、その分布と遷移を軸に生育環境との密接な関係が解明されており、「照葉樹林帯」、「落葉広葉樹林帯」、「常緑針葉樹林帯」、「森林限界」、「高木限界」、「樹木限界」、「高山帯」、「雪田の植生」、「火山の植生」といったテーマのもとで、既存の植生が詳しく紹介されています。自然保護や環境問題を考える上では必読の書と言えるでしょう。