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- カテゴリ:一般
- 発売日:2005/11/01
- 出版社: 岩波書店
- レーベル: 岩波科学ライブラリー
- サイズ:19cm/102p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-00-007452-0
紙の本
皮膚は考える (岩波科学ライブラリー)
著者 傳田 光洋 (著)
皮膚は環境に応じてその状態を変化させ、情報を体内に伝える高度なシステム。著者らは、脳神経系で働く物質と同じものが皮膚に存在することを発見した。鍼灸医療の本質ともからむ皮膚...
皮膚は考える (岩波科学ライブラリー)
皮膚は考える
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商品説明
皮膚は環境に応じてその状態を変化させ、情報を体内に伝える高度なシステム。著者らは、脳神経系で働く物質と同じものが皮膚に存在することを発見した。鍼灸医療の本質ともからむ皮膚科学の最新研究を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
傳田 光洋
- 略歴
- 〈傳田光洋〉1960年神戸市生まれ。京都大学大学院工学研究科分子工学専攻修士課程修了。カリフォルニア大学サンフランシスコ校研究員を経て、資生堂ライフサイエンス研究センター主任研究員。
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紙の本
皮膚にまつわる知られざる話。
2006/02/01 08:44
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:求羅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
環境と身体の境界をなす皮膚。面積にしてたたみ約一畳分の大きさ、重さにして約3㎏と、人間にとって最大の臓器であるにもかかわらず、その働きは意外に知られていない。
本書は、皮膚を科学的に解明し、皮膚が身体全体の健康に果たす役割や、皮膚科学のもつ可能性を探った好著である。
タイトルにあるように、皮膚は体液の流出を防ぐ単なる包装紙ではなく、それ自体が感じ考え、判断し行動するという著者の論に、驚きを禁じえない。今まで抱いていた受動的なイメージから、よりアクティブなものとして皮膚を捉え直すことができるのだ。
特に、皮膚の異常が心身の健康状態に影響を与える、という皮膚側からのアプローチは興味深い。これまでは、ストレスや内臓の異常が肌荒れやアトピー性皮膚炎を引き起こす、といった一方向からの見方しかなかったように思う。両方向からのアプローチで、治療の幅がぐっと広がるのではないか。
最後に、皮膚と鍼灸治療の関係性にも言及している。皮膚を介してつぼに作用するはり・きゅうが皮膚のメカニズムとどう関わっているのか。この分野の研究が強く望まれるところだ。
本書は専門用語が出てくるものの、美肌や化粧品など身近な話と絡めて分かりやすく書かれており、知的好奇心を満たしてくれる。
ただ、本書はあくまで皮膚のメカニズムを紹介する科学読み物だ。皮膚を健康に保つ具体的方法(治療法)を知りたいならば、他の専門書にあたるか、今後の研究を待つしかないだろう。
皮膚科学の“今”と“これから”を知る入門書としては最適な一冊である。