トップ > 第4回ビーケーワン怪談大賞 > 福澤徹三さんインタビュー
| 最新刊『ピースサイン』と、文庫化された『廃屋の幽霊』、そしてこれから 福澤徹三さんインタビュー |
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| インタビュー=東 雅夫/文=タカザワケンジ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 東 『ピースサイン』では、また作家・福澤徹三の新しい面が出てきたのではないかと思いました。 福澤 作品自体は古いのも入っているんですよ。2002年~2006年ですね。だいぶ書き直しましたが、あいかわらず陰々滅々な話です(笑)。 東 そこが得がたい持ち味だから(笑)。しかし漏れ聞くところによると、今回の単行本制作中は不可解なトラブル続きだったとか。 福澤 編集者の方が、いままで経験ないというほど制作上のトラブルがあったようです。データがどうしてもセーブできないとか、いつのまにか字組みが変わってるとか。今回は実話を扱ったわけではないので、大丈夫だと思っていたんですが……。 実話に近いものは一つだけ「夏の収束」という短篇があります。古い友人の話なんですが……あまり言うとマズいですね(笑)。もちろん小説なので、かなりデフォルメしていますけど。 東 「夏の収束」はギャンブル+怪談によって人生の謎と悲哀を感得せしめる好短篇ですね。往年の阿佐田哲也(=色川武大)のギャンブル怪談、たとえば「黄金の腕」みたいな作品を思い出させて秀逸でした。 ちなみに本書を読んだ直後に九州で豪雨があって、ニュース番組で濁流が町中を襲うシーンを見ましてね。表題作「ピースサイン」の幕切れを思い出して、思わずゾッとしました。 福澤 ありがとうございます。しかしそういう不吉なシンクロニシティは、なんとなく肩身が狭いですね。 東 それは福澤さんの責任じゃないし(笑)。今年後半の刊行予定はどうなっていますか? 福澤 『オトシモノ』(角川ホラー文庫)が9月上旬に出ます。9月30日に公開されるホラー映画のノベライズです。一度ノベライズをやってみたかったもので。ただ、脚本を読んだら女子高生の話だったので、一瞬冷汗をかきました。「ギャル語辞典」を読んだりして勉強しましたけど(笑)。 東 これまでの福澤作品との共通性は? 福澤 共通性と言われると難しいですね。女子高生が主人公で、いつものドロドロした話を書くわけにもいかないので……(笑)。映画のほうが友情をテーマの一つにしているので、そこは意識して書きました。あ、それと、新刊ではないですが、ちょうど見本があがってきたので持ってきました。 東 おっ、『廃屋の幽霊』の文庫版ですか、これは名著ですよね(笑)。平山夢明さんが新たに解説を書き下ろされたんでしょう? 文庫化を機に、未読の方にも読んでもらいたい一冊です。 夏から秋にかけて、短篇集『ピースサイン』、文庫版『廃屋の幽霊』、初のノベライズ小説『オトシモノ』と続けて出るわけですが、これからの抱負は? 福澤 抱負というか、もう宿題ばっかりですね。11月には野性時代に連載した『すじぼり』というアウトロー小説が出る予定です。 東 ところで福澤さんは小説以外にも、『怪を訊く日々』などで怪談実話系もお書きになっていますが、そちらはいかがですか? 福澤 実話怪談のほうは集める時間がなくて、「幽」の連載(「続・怪を訊く日々」)の取材だけでアップアップですね。秋から年末の仕事は小説が中心になると思います。 東 本当に今後の展開が愉しみです。あまり飲みすぎないで(笑)頑張ってください。 |
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