トップ > 第5回ビーケーワン怪談大賞 選考会議レポート
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<選考委員> 福澤徹三(作家)/加門七海 (作家)/東 雅夫 (「幻妖ブックブログ」主宰、怪談専門誌「幽」編集長、アンソロジスト) |
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| 選考結果発表(1/10頁) | |||||||||||
文・写真=タカザワケンジ | |||||||||||
★質量ともに向上。僅差の戦いに
東 今年で第5回を迎えたビーケーワン怪談大賞ですが、『てのひら怪談――ビーケーワン怪談大賞傑作選』(ポプラ社)が予想以上の反響を呼んだこともあって、今年は応募者増が予想されていました。そこでお一人5作品まで、と上限を設けたにもかかわらず663篇という昨年の倍以上の作品が集まり、スタッフ、選者ともに嬉しい悲鳴をあげることになりました(笑)。まず、全作品をお読みになっての全般的な感想をうかがいたいんですが、いかがでしたか?
福澤 応募数の多さにもかかわらず、非常に水準が高かったですね。読むだけでも4、5日かかって、選考にも四苦八苦しました。最初に160作くらいピックアップしたのをプリントアウトして、もう一度読んでから100作まで絞りこんだんですが、そこからさらに絞らなきゃならない。ものすごく悩みました。常連の方々が一段と上手になられているし、初参加の方にも力作が多かったです。ひとつ気になったのは、聞き書きの文体、いわゆる実話怪談風の作品が少なかったことですね。 加門 予想外というか、予想通りというか、ものすごい数の投稿が来てしまいましたね。嬉しい反面、去年までやっていたような、候補作品を選んだ後で、もう一度全作を読み直すということが、時間の関係上、どうしてもできなかったのが残念です。だから、落としてしまった作品の中に、もう一度読めば、浮上させたくなった作品があるのかもしれない。そういう思いは今もありますね。 数だけでなく、レベルの向上もすばらしかったです。前回までは、一読して落とす作品が結構あったんですが、今回は大変でした。文章がお上手な方が多かったので、候補作を選ぶ段階でも僅差の戦いになっていました。私が候補に入れていない作品で、東さん、福澤さんがあげていらっしゃる作品、どれも私も入れてもいいな、と思っていたものなので、それだけレベルが高かったということだと思います。 東 投稿作品数が増えることを見越して「5篇まで投稿可」と制限を設けたわけですが……。 加門 だから「3篇まで」にしたほうがいいって言ったのに(笑)。 東 うーん、作風とか筆力を見るには、せめて5篇くらいは必要な気もするんですよねー。ま、投稿数が増えてもさ、われわれが苦労すればいいんだし。年に一度のお祭りだし(笑)。 私の関心としては、「800字の怪談公募」といったときに、従来の応募者はどちらかというと「怪談」先にありき、だったろうと思うんですが、単行本化などで賞の知名度が上がったことで、「怪談」よりも「800字」というスタイル先にありき――つまりショートショートとか超短篇などの分野から新規参入される方がどれくらいあって、そういう方たちの作品が、既存の「てのひら作家」の面々と拮抗しうるのかどうか、というあたりを特に興味深く拝見していたのですが、結果的にほとんど互角というか、とてもレベルの高い闘いが繰りひろげられたように感じています。 では、早速ですが選考に入りたいと思います。それぞれ20作品ずつ候補を挙げてきていただいたので、そのリストを照合してみましょう。 |
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